【糸島】ドクター古藤の園芸塾Vol.31(7/7号掲載)

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お薦めの手作り活性液

 いよいよ、人も植物も過酷な暑さに耐え忍ぶ季節となってきました。7日は農業暦の「小暑」。梅雨明けの頃であり、セミの声も聞こえてきます。暑い夏を乗り切るための体力をつけるために、栄養補給をしておく時期でもありますね。実は、栄養補給は人だけではないんです。


 「ねぇ、古藤さん。うちのキュウリがどんどん曲がって真っ直ぐ下がらんですばい」、「ピーマンの先のくさ、黒褐色になって、腐れてきましたばい。梅雨のせいですな」などと、病害でも虫害でもない相談が多く寄せられます。


 これらは、収穫が続いていくと「株が疲れる」「栄養バランスの崩れ」「ミネラル要素の不足」などから生じやすくなる「生育障害」のパターンです。この症状は固形タイプの追肥を与えただけでは、なかなか回復しきれません。つまり、根の活性も衰えているため、貪欲に肥料などを吸収しきれない状態となっています。


 曇天が続いた梅雨期は日照量も少なく、体力が弱ってきており、生育障害の引き金にもなっています。このような状態で、暑い夏を乗り越えるのは、作物にとって酷なお話です。


 そこで、ぜひ与えて頂きたいのが「活性液」。それも手作り活性液。チッソやリン酸などを含む液体肥料とは違い、豊富な栄養素は含まれてないものの、たっぷりのミネラル成分を含んでおり、老化した根や体力の復旧に活性液の施用は欠かせません。


活性液の葉面散布


 ところが、この活性液はたくさん市販もされていますが、どれを使ったら効果があるのか、また価格もそこそこ高く、購入するときはいろいろと考えてしまうところがあります。そこで、身近な素材を活用した手作り活性液はお薦めです。


 作り方はいたって簡単。用意するのは、空ペットボトル(ふた無・500ミリリットル)、かき殻石灰シーライム、食酢。作り方は、空ペットボトルに100ミリリットルの食酢を入れ、シーライムを50グラム入れると、一気に発泡し炭酸ガスが噴き出します。なので、ふたはしないことが鉄則です

手軽につくれる活性液


 2~3日置いておくと、発泡が収まりますので、上澄み液をさらに300~500倍希釈し、たっぷり葉面散布してください。酢酸カルシウムとして、作物に吸収しやすい形態になっていますので、各生育障害改善に効果を発揮してくれます。

発泡中の酢酸カルシウム


 今年の夏、気象予報では気温が平年より高く推移するのではと予測されています。私たち人も植物も暑い夏を乗り越えるためには、こまめなミネラル類の補給は不可避であり、強くストレスを感じながら育った植物は、自己防衛免疫力も低く、病虫害の格好のターゲットとなってしまいます。皆さんも、しっかり栄養や水分を補給し、体力維持に努めながら、植物にも手作り活性液を与え、暑い夏を乗り越えましょう
(JA糸島経済部部長補佐、アグリマネージャ- 古藤俊二

※糸島新聞紙面で、最新の連載記事を掲載しています。

古藤俊二さん
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この記事を書いた人

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