糸島の婚活で成婚の光武さん夫婦
糸島市の婚活イベントで知り合って結婚し、市内でそば店を営んでいる夫婦が成婚の恩返しにと、一般社団法人「いとしま結婚応援団」(小島忠義団長)が企画する出会いの催しの一つ、そば打ち体験会を開いている。夫婦は「一組でも多くのカップルが誕生し、自然豊かな糸島で暮らしてもらえたら」と意気込んでいる。
夫婦は、光武修さん(57)と孝子さん(56)。応援団事務局長の馬場純子さんが10年前に開いた料理教室の婚活イベントで意気投合し、翌年に結婚。光武さんは会社勤めをしていたが、早期退職して昨年10月、同市二丈福井の古民家「大入長屋」に「そば打ち楽土」をオープンさせた。
光武さんは20年ほど前、田舎暮らしをしたいと思い、福岡市南区から糸島市へと移住。糸島市内でそば打ちを学べる店があるのを知り、休日に通うようになり、十割そばを打つ職人の技を身につけた。孝子さんは、同応援団が運営する「いとしま出会いサポートセンターJUNOALL」のスタッフをしており、光武さんが店を始めたことを知った馬場さんから、婚活イベント開催の相談があったという。
光武さん夫婦は、店でのそば打ちとともに、近くにある唐津湾の美しい海を訪ね、素敵な出会いにしてもらおうと、イベントに協力することにした。昨年11月から2カ月に1回のペースで男女4人ずつに参加してもらい、7月までに5回実施した。参加者たちは、そば粉全体に水が行き渡るように指先で混ぜ合わせる水回しや、こね、延ばし、切りといった作業を助け合いながら行い、会話を交えて打ったばかりのそばを味わっている。
光武さん夫婦によると、参加者からは「共同作業があったので、話のきっかけがつくりやすかった」「面と向かうと恥ずかしいけど、何かやりながらだと気が楽」などとの感想が聞かれるという。「お付き合いが始まったら、また、店に来て楽しんでもらいたい」。光武さん夫婦はその日が来るのを待ち望んでいる。