国重文指定を祝う会発足

櫻井神社本殿、拝殿、楼門と髙祖神社本殿

 糸島市の櫻井神社の本殿と拝殿、楼門の3棟と、髙祖神社本殿が、9月25日の官報告示をもって正式に国の重要文化財に指定された。これを契機に、市内の祝賀ムードを盛り上げようと、「櫻井神社・髙祖神社 国重要文化財指定を市民で祝う会」(以下祝う会)が発足。11月からの祝賀事業に向けて準備を進めている。


 櫻井神社の本殿は棟札から1632年に福岡藩二代藩主黒田忠之公によって造営され、拝殿と楼門も同時期に建設されたと考えられる。江戸時代前期の創建時期や由来などが明らかで、福岡藩直営の社殿群がほぼ当時のまま残る希少な神社遺構として価値が高い

櫻井神社


 髙祖神社の本殿は、現存する棟札から1451年に建立されたことが分かっており、県内では1458年建立と伝えられる太宰府天満宮の志賀社本殿(太宰府市)に次いで古く、流造本殿としては県内最古で、歴史的価値が高いと評価されている

髙祖神社


 祝う会は、市観光協会の田中信彦会長を実行委員長に、市商工会など6団体を副実行委員長、糸島ロータリークラブなど15団体を実行委員として組織。糸島市と櫻井神社、髙祖神社が協力。市観光協会が運営事務局を務めている。


 具体的な祝賀事業としては、手水(ちょうず)鉢に花を浮かべる「糸島花手水」を市内の神社(19社)のほか、伊都菜彩などで実施▽筑前前原駅前ロータリーに横断幕、市内協力店舗にのぼり旗を掲げる▽丸田池公園、櫻井神社にお祝いのイルミネーションを設置▽櫻井神社で11月23日に能・狂言奉納祭(観覧無料)を実施▽櫻井神社の夜間ライトアップ-などを予定している。


 祝う会は、「両神社が同時に国重文の指定を受けるのは、私たち市民にとっても栄誉なことであり、糸島の魅力をさらに高めることにつながると確信している」としている。祝賀事業の実施に向け、事業所・団体などは一口1万円、個人は一口5千円から協賛金を募っている

問い合わせ
市観光協会=092(322)2098

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