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前原小で散髪奉仕 昭和29年9月
前原小学校（現在のりんでん保育園付近）で９月１３日から、児童たちの頭をきれいにする「散髪奉仕」が始まった。初日には前原町で営業している貝島理髪店と永翁理髪店の店主や店員さんたちが必要な消毒器具や理髪道具一切を持って訪れた。
同小の校舎中央にある大廊下の窓のそばに八つの電気バリカンが取り付けられ、バリカンやはさみ、かみそりなどを使って、次から次へと児童たちの頭をきれいにしていく。当時は、男子は坊主頭、女子はおかっぱ頭が多く、漫画の「サザエさん」に登場するカツオとワカメのような髪型だった。
初日の１３日には、手際よくバリカンやハサミを動かす店員さんたちの見事な腕前で、午前中だけで８０人の児童の散髪をした。この日訪れた貝島さんは「今後は毎月二回、または一回ずつ、各理髪店の協力を得て散髪奉仕を続けていきたい」と話していた。
写真は、白いタオルや布などを首に巻いておとなしく椅子に座り、散髪してもらっている児童たち。中央の女の子は笑顔を見せている。
