櫻井神社で餅押し

4年ぶり厄除け神事

 厄除けを祈願する神事「餅押し裸祭」が10日夜、糸島市志摩の櫻井神社で行われた。2019年に市の無形民俗文化財に指定されたが、21年から3年間は新型コロナの影響で餅押しは中止。この日は4年ぶりの開催となった。

餅を胸でキャッチする男衆

 同神社の氏子で、1984(昭和59)年度生まれの前厄に入る男性5人が参加。約105キロの餅をつき、この日に向けて大鏡餅14枚と小さな紅白餅約3500個を準備。

 10日午後7時半ごろ、2個ずつ袋に入れた紅白餅を参拝者にまいた後、同8時ごろから餅押し神事が始まった。

 境内になだれ込んだ締め込み姿の男衆に向かって、男性が一人ずつ直径約20センチの平たい大鏡餅を投げ入れた。

 大鏡餅を手にすると、今年一年の無病息災、商売繁盛のご利益があるといわれることから、男衆は激しく餅を奪い合い、餅が小さく割れることで厄落としになるとして、男衆は「押せ、押せ!割れ」と声を出しながら、激しくもみ合った。

 餅押しは、明治時代初めに同神社に合祀(ごうし)された金刀比羅宮の民俗行事。起源は江戸期にさかのぼる可能性があるといわれ、全国的にも珍しいとされている。

 自身も男衆として参加経験がある同市志摩桜井の農業、山本龍治さん(39)は「餅を持って帰ってもらえたことで厄が払え、いつもは男衆の一員だったが、改めて神事のありがたみを実感できたし、この伝統を後の代にもつなげてほしい」と感慨深げに語った。

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