大飯食らいで笑顔あふれる

淀川天神社で4年ぶり百々手祭り

 糸島市二丈深江の淀川天神社で1月28日、4年ぶりに通常通りの百々手祭りが行われた。豊作祈願と厄払いのため、宮司と氏子らが魔よけの弓を射る弓打ちと、山盛りのご飯を食べ五穀豊穣と無病息災を祈る大飯食らいが行われた。

手作りの弓で的を狙う参加者
宮司から矢を放った


 同祭りの準備は「御座」と呼ばれる取りまとめ役と「寄子」の5家族が担う。数日前から大飯食らいに使うおわんやお膳の準備をスタート。前日には、町内で育てるセリをコンテナ三、四つ分収穫し、あらかた川で洗い選り分けた。淀川公民館の台所では、つまようじでセリの細部に詰まった泥を落とすなどしてさらに丁寧に洗い、おかずの下準備をした。当日は参加者が持ち寄った6升の米を炊いたり、弓打ちの的を立てたりと早朝から準備した。

 朝から晴れ間が見えたりみぞれが降ったりの天候だったが、祭典が終わると、雨がやみ、各自手作りした弓矢で的にめがけて5本の弓を3回放って厄を払った。最後は山に向かって矢を放つ「山打ち」をして終了。弓をまっぷたつに折って火にくべると、食欲をそそる香りが漂う公民館に移動。手塩にかけて下準備したセリと鯨を甘辛く煮付けたものやアオサが香るみそ汁、めざしなどの一汁三菜のお膳をみんなで囲んだ

 飯わんのふたに熱燗を差しながら「あんた今はなにしよるとね」など会話が弾むが、ちょっとよそ見をすると給仕係の寄子からおわんをとられ、こぼれ落ちそうなほどのお替わりが盛られた。お替りのタイミングを狙ってうろうろと回る寄子の目を盗みながら食べ進め、「まご」と呼ばれる最後の一口をよそおってもらい、重湯でさらえて終了となった。

出番を待つ熱燗…♨

 始終笑いの絶えないこの神事を幼少の頃から見てきた中園章さん(70)は「親父の頃は『一升食べんと帰られん』と夜中12時くらいまでやっていた」と懐かしく振返り、「年に一度くらい、みんなでご飯を持ち寄って、ぜいたくをしようということもあったのかな」と満たされたお腹をさすった。

大盛りご飯に思わず笑みがこぼれる
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この記事を書いた人

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