【糸島市】千如寺大悲王院の歴史学ぶ

雷山・高齢者教室

 糸島市蔵持の雷山コミュニティセンターで6月21日、高齢者教室の開級式が行われた。千如寺大悲王院の喜多村龍介住職が「千如寺の歴史・知られざる雷山空襲について」をテーマに講演し、参加した約60人は真剣に耳を傾けていた。

千如寺の歴史などについて語る喜多村住職

 喜多村住職は、「千如寺」は厳密にいうと今の雷神社の所にあったお寺で、公的な名称は「大悲王院」であることを説明。同寺が保管する古文書をもとに、明治維新の神仏分離令で、千如寺が司っていた中宮(現雷神社)の仲之坊が廃寺となり、最後の住職は神官となったことや、本尊をはじめすべての仏像、古文書が大悲王院に移されたことを説明し、「明治の混乱期に、このような貴重な記録が残されていたことはありがたい」と述べた。

 また、雷山空襲により爆風で頭が取れた「首なし地蔵」がある興福寺の歴史と戦争遺産や、戦時中に供出した千如寺の梵鐘(ぼんしょう)を再鋳造した経緯について、スライドで写真を見せながら解説した。

 参加者は「ネットなど情報源はいっぱいあるが、直接住職からお話を聞くことができ、学びが深まる貴重な機会だった」と話していた。

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