【糸島市】〜栄養教諭〜 給食通じ食への関心育む

 「人は食で作られる」という思いが込められたNHKの連続テレビ小説「おむすび」(今秋スタート)。

 糸島市の前原小学校の子どもたちの食に寄り添うのが同小の栄養教諭、戸上真衣さんだ。市内の栄養教諭が月ごとに担当する給食献立決めのほか、食育の授業、食に関するさまざまな管理や情報発信など、栄養教諭の仕事は多岐にわたる。

前原小の栄養教諭、戸上真衣さん

 中でも給食の献立作成は、子どもたちの心身の発達に直結する大切な役割だ。栄養バランスはもちろん、楽しんで食べられるよう味付けや彩りにも工夫を凝らし「何度も何度も練り直して考えます」と戸上さん。

 最近では共働き家庭が増えたこともあり、行事食や郷土料理に触れたことがない子どもも多い。給食のメニューに取り入れることで、日本や地域の文化、そこに込められた願いを子どもたちに伝えている。

 複数のだしを飲み比べ、普段給食で使っているだしはどれなのか考えたり、自分たちで献立を考えたりする食育の授業は「給食でもだしの味を意識して食べるようになった」「それぞれの栄養の大切さを知った」と、子どもたちが食への関心を深めるきっかけになっている。

 「今だけでなく、成長してからも食事を大切にする人になってほしい。給食が楽しい思い出として子どもたちの心に残って、その手助けをしてくれたら」。戸上さんは優しくほほ笑んだ。

 (地域特派員・廣瀬恵子)

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