【糸島市】“敬老の日特集” 糸島市高齢化率30.3%で0.3ポイント上昇

西区8校区 高齢者1万4,487人

 19日の「敬老の日」を前に糸島市が発表した統計によると、市の65歳以上の高齢者は3万1,439人。高齢化率は30.3%で前年比0.3ポイント上昇した。

 校区別で高齢化率が最も高かったのは引津校区で、41.1%と市内で唯一の40%越え。次いで怡土校区の39.9%となっている。最も低かったのは東風校区の21.7%(2024年4月1日現在)。

 100歳以上の人数は、127人(男性12人、女性115人)で昨年より11人増。最高齢は男女とも104歳。

 市は100歳(1924年4月1日~1925年3月31日生まれ)の55人に敬老祝い金1万円と長寿祝色紙、88歳(1936年4月1日~1937年3月31日生まれ)の599人に祝い品(7千円相当のカタログギフト)を贈る(人数はいずれも同年9月1日現在)。

□西区西部の8校区

 福岡市西区の西部8校区で65歳以上の高齢者は、1万4,487人(6月30日現在)。高齢化率は昨年の21.7%と比べ、0.3ポイント上がった。校区別で高齢化率が高いのは北崎地区(43.9%)で、75歳以上の高齢化率も昨年より0.9ポイント上昇している。

 一方、新興住宅地が多い西都校区や西都北校区の高齢化率は約12%と低く、西部8校区全体の平均高齢化率を下げる要因になっている。

100歳「今が一番幸せ」

志摩野北の田中アキノさん

百寿祝いに「生きがいデイ教室」のスタッフからもらった色紙を持つ田中アキノさん

 つやのある肌に薄化粧、紫の服に上品なゴールドのネックレス。背筋はすっと伸び、年齢を感じさせない若々しい見た目だ。「もう100歳になったとかいなと自分でも思う」とはりのある声で笑う、糸島市志摩野北の田中アキノさん。1924(大正13)年生まれのアキノさんは、先月20日に百寿を迎えた。

 生まれも育ちも野北。海で泳ぐのが好きな活発な少女だった。24歳の時、漁師をしていた淳(じゅん)さんと結婚。カタクチイワシをいりこに加工したり、3人の息子の子育てに励んだりと、多忙な日々を送った。

 今一番の楽しみは、志摩初の健康福祉センター「ふれあい」で週1回開かれる「生きがいデイ教室」に通うこと。「おしゃれしてみんなに会い、おしゃべりするのが大好き」と、体操をしたり折り紙をしたりして和気あいあいと過ごす。

 出かける時は、通販で買ったり長男の妻から贈られたりしたお気に入りの服に袖を通す。「『年取った時こそ身ぎれいに』と母親から言われよりました。人が見て感じが良かごとしとかんと」。日によってはマニキュアも楽しみ、肌は化粧水と乳液で必ず整える。

 ここ10年は大きな病気はなく、散歩の時も杖はなし。「きれいにしとかんと好かん」と自分で掃除し、台所はいつもピカピカだ。

 アキノさんは「今が一番幸せ」ときっぱり言う。「そりゃあ夫の介護やら並大抵じゃなく辛いこともあった。でもぐっとこらえて乗り越えれば、人間いつかは幸せが来る」。人生の積み重ねを誇りに、これからも生き生きと過ごしていく。

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この記事を書いた人

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