有志集い魚使った商品を試作
糸島市に新たな名物を-と、「いとしまぎょろっけ部」が本格始動した。市内在住の山﨑浩一郎さんをキャプテンに、「糸島をもっと元気にしたい」との思いに賛同した地元の専門家や学生など、さまざまな分野の有志が集結。糸島の魚を使った新しい食品開発に乗り出した。
同市の伊都文化会館調理室で11月17日、試作品開発があり、山﨑キャプテンのほか、料理研究家の佐藤彰子さん、地域活性化を目指す九州大学の学生団体「iTOP」のメンバー、漁協関係者など13人が参加した。
「いとしまぎょろっけ」は、糸島の海で獲れる魚を一部使用するのが決まり。魚のすり身にタマネギのみじん切りを加えたものをベースにして、めんたい味やカレー味など計7種類の試作品を全員で味見した。
「紅ショウガ、合うね」「パンに挟むのもアリかな」など言い合い、「味の数をしぼるか、何種類にも展開する方がいいか」「いくらだったら若い人にも買ってもらえるか」と企画を練った。
「いとしまぎょろっけ」は、駅周辺や観光地での食べ歩き、居酒屋でのおつまみなど幅広く楽しんでもらうことを想定。多様な業種との連携による地域活性化を目指す。
商品化に向け、ロゴを考案したグラフィックデザイナ-の松浦佳菜子さんは「一目見ただけで『ぎょろっけ』を思い出してもらえるように」と、ギョロリとした丸い目と小魚で「魚」という字をデザインした。
山﨑キャプテンは「いかにブランディングしていくか、イメージ戦略はこれから」とし、「市場には出せない魚をミンチにして売れれば、漁師への手助けにもなるはず」と話す。「『いとしまぎょろっけ』を通じて、糸島の食文化や地域の魅力を再発見してもらえれば」と力を込めた。
地元の食材と創意工夫が詰まった「いとしまぎょろっけ」。糸島の新たな名物として定着し、地域活性化の起爆剤となるか。メンバーの挑戦が始まったばかりだ。
(糸島新聞ホームページに地域密着の情報満載)