選手権U13カテゴリー「支えてくれた両親に感謝」
糸島市の志摩中1年、深井来海(くるみ)さん(13)が、11月に米フロリダ州で行われたSUP世界選手権(国際カヌー連盟主催)U13カテゴリーで優勝した。「『やってやる』と腹を据えて臨んだ。支えてくれた両親には感謝の気持ちでいっぱい」と笑顔を見せた来海さん。糸島の海で鍛えた若い力が、世界を見事制した。
SUP(スタンドアップパドルボード=サップ)は、ボードに立ってパドルをこぎながら進むスポーツ。来海さんは、SUPインストラクターである父・隆史さん(51)の影響で、4歳頃からSUPを始めた。幼い頃から父とともに厳しい練習を重ね、国内外の試合に出場しながら実力を付けてきた。
今回の世界大会では、一週間前に現地入りしたが、レンタル予定だったボードが届かないというアクシデントに見舞われた。試合が最終日のラストゲームだったこともあり、日本代表選手の仲間からボードを借りて練習したり、身体のメンテナンスをしたりして調整した。また同行していた母の友梨さんは、日本から持参した食材や調味料で、バランスの取れた日本食を毎日提供。来海さんは、異国の地でも体調万全で試合に挑んだ。
当日のコースは、500~600メートルのショートテクニカル。スタートは、隆史さんが「びっくりするくらい完璧だった」というほど圧巻のダッシュで、200メートル付近までトップを独走。途中ポーランドの15歳の選手に抜かれ、10秒差の2位でゴールしたものの、U13カテゴリーで優勝を決めた。
来海さんは「来年アラブ首長国連邦で開催される世界大会では、U15(15歳以下出場)で絶対1位をとりたい」と意気込む。隆史さんは「大会で、最後まであきらめずにこぎ切ったのは100点。今回の経験をバネに次につなげてくれたら」と期待しつつ、「海のスポーツは自然と触れ合い、体も心も強くなる。生涯のスポーツとして続けてほしい」と願いを込めた。
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