「はじめまして酒屋です」-。往来する人たちに語りかけるかのような紫色の大きなのれん。その奥にたたずむ山小屋風の建物が「酒みせ ちきゅう屋」だ。
「お酒そのものよりも、お酒があるライフスタイルを提供しています」と話すのは主(あるじ)の末松ひろしさん。お客さんの目的やシチュエーションに応じて、お酒とその先にある驚きや発見を提供するのがコンセプトだ。その言葉通り、店内には銘柄にこだわらないさまざまな種類のお酒や、日本酒由来のコスメが並ぶ。
地元客に加え、海外からの旅行客も多く訪れる同店。歴史好きな末松さんと、地元のウォーキングガイドを務める妻のまきさんが、蔵元や酒造りの歴史、糸島に伝わる逸話なども交えながら日々お客さんとの会話を楽しんでいる。「ここに来れば何かあるかもしれない、と思ってもらえたら」。気さくで話し好きの末松さん夫妻が、お酒から広がる楽しみをセットで届けてくれる。
次回は、末松さんが朝ドラ「おむすび」で注目を集める糸島食材にぴったりなお酒を紹介する。
(地域特派員・榮鮎子)
(糸島新聞社ホームページに地域密着情報満載)