地元有志がクラウドファンディング実施
4本の弦を大きめのピックで弾きおろすと、アコースティックな音色がポロロンと響く「ブンネ楽器」-。糸島市二丈の音楽スタジオ&ライブカフェ「Greenchord(グリーンコード)」の福田亮祐さんと犬上瞭さん、同市で林業と木工作に取り組む薦田雄一さんが、「スウェーデン発祥のブンネ楽器を糸島の間伐材を使って生産し広めたい」とクラウドファンディングを実施している。
ブンネは、認知症ケアのために開発された細身の4弦ギターで、「誰でも気軽に演奏に参加できる魔法のギター」。本国では教育現場でも導入されており、未就学児でも「初めての成功体験」ができるとされ、年代問わず美しい音色を奏でられるようにデザインされている。

「音楽は暮らしの身近なところにあるもの。楽器の素材も身近なもので作れたら」との思いを込め、薦田さんが製作に励んでいる。品質の不安定な間伐材でも生産できるよう試行錯誤を重ね、さまざまな課題を乗り越えて糸島産ブンネを完成させた。
薦田さんは「面倒を見る計画で植えたスギやヒノキの人工林が放置されている。森を健康に保つには『間伐』が欠かせず、その副産物である間伐材を活用することで、森に目を向ける人が増えてくれたら」と力を込める。

返礼品には、糸島産ブンネ30本などを用意。福田さんは「届けたいのは楽器そのものではなく体験。下手でもいい、仲間と一緒に演奏することの楽しさ、そんな心が花開く瞬間を、ブンネの魅力でつないでいきたい」と話す。
プロジェクトは開始からわずか6日で目標額の100万円を達成。現在はネクストゴールを掲げ、4月27日まで支援を呼び掛けている。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)