【糸島市】満開の菜の花と春の味覚

「福ふくの里」でまつり

「海よし山よし福よし」とうたう糸島市二丈の生産者直売所「福ふくの里」で22、23日、菜の花まつりが開かれた。店舗前の田んぼの裏作を活用した菜の花畑は満開を迎え、鮮やかな黄色が広がる中、店内には福吉漁港で水揚げされた新鮮な魚介類をはじめ、朝採れの野菜や果物、地元食材を使った加工品が所狭しと並んだ。屋外にはキッチンカーや露店も並び、多くの来場者でにぎわった。

 店内の調理室では、2月から漁が解禁されたコウイカをさばく体験教室が開かれた。海の環境保全に取り組む「ふくおかFUN」の協力のもと、「ぎょぎょたく糸島」の松永拓也さんが1人ひとりに声をかけながら丁寧にさばき方を教えた。

部位ごとの解説を熱心に聞く参加者

 調理体験の前に、まずはコウイカが海の中を泳ぐ様子や、「アマモ」という海藻に産み付けた卵の様子などを映像で紹介。続けて、持続可能な昔ながらのイカかご漁では卵だけを海に戻す工夫がされているなど漁の背景にも触れた。

 キッチンバサミを使って作業を開始。石灰質の甲が出てくると、参加者からは驚きの声が上がった。内臓を取り出す際には「墨袋には気を付けて!」との声かけに皆真剣な表情。「スミイカとも呼ばれるほど墨の量が多く、イカ墨料理にも使えます」「肝は塩漬けにしてイカの塩辛に」と、松永さんは各部位の特徴を紹介しながら進行。

 仕上げには刺身包丁で「すーっと引いて、左手でお皿に。渦を巻くように並べていきます」との声を聞きながら、それぞれの好みの厚さや長さにカット。ワカメと菜の花を添えて、春らしい一皿が完成。参加者は満面の笑みで持ち帰った。

刺身にするところまで1人で挑戦した小学2年生

 松永さんは「漁港が近いこの場所で、今後も直売所と協力しながら、季節に合わせた魚さばき教室をしていきたい」と語った。

糸島新聞社ホームページに地域情報満載)

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