【糸島市】ケニアでの「学び」を深めたい

学校現場で教育インターン体験

糸島市の大学生・三坂綾美さん

 「今、自分が当たり前だと思っていることを見直すと、見えてくる世界が変わってくると思いました」。

 糸島市在住で北九州市立大学に通う三坂綾美さん(20)は、アフリカ・ケニアで子どもたちに日本語などを教える教育インターンを体験。1カ月にわたる活動を終え、帰国したばかりの思いについて、糸島新聞社のインタビューに対し、こう語った。

スポーツ大会で仲良しの先生と三坂さん(中央)

 子どもたちからの一言目のあいさつが「神様を信じてる?」。まっすぐな瞳で尋ねられ、宗教が日常に深く根付いていることを肌で感じた。そして、学びに対する姿勢も心に深く残った。ノートはなんとか自分のものがあっても、鉛筆や教科書は数人でシェア。それでも「学びたい」という強い意欲を持ち、互いに融通しながら支え合っていたという。

 アフリカ大陸の東海岸に位置し、赤道が国土を二分するケニア共和国。三坂さんは2月17日から1週間、スタディーツアーに参加し、その後、「ウシリカインターナショナル」が運営する学校で教育インターンをした。

 幼い頃から続けてきたクラシックバレエの特技を生かし、現地ではダンスや日本語の授業を担当。窓からは、雪をいただいたキリマンジャロが見える教室で、幼稚園から中学生まで、約300人の子どもたちと触れ合った。

 ケニアでは、日常生活ではスワヒリ語、学校では英語が使われる。英語での授業には四苦八苦したものの、「あなたの言っていることってこういう意味?」と子どもたちが積極的に理解しようとしてくれたことに何度も助けられた。「英語はコミュニケーションのための道具」と体感し、言葉を通じたやりとりのおもしろさに目覚めた。

日本語の授業の様子。「お弁当の歌」を教えているところ

 「学びをもっと深めていきたい」。今後は、ケニアで得た数々の刺激と学びを胸に、「教育」をキーワードに論文を読んだり、さまざまな人との対話を重ねたりしながら、自分の考えをアップデートしていきたいと語る三坂さん。共同生活をともにした友人に、4時間かけて編み込んでもらったアフリカンスタイルのヘアを揺らしながら、笑顔を弾けさせた。

糸島新聞社ホームページに地域情報満載)

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この記事を書いた人

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