【糸島市】“九大生が聞く!!ビジネス最前線 in糸島” 糸島産の米粉でパンづくり

童夢の国株式会社㊤ 代表取締役 永田 紀美江さん(58)

 このコーナーは、九州大学のインターン生が糸島エリアで活動している企業や団体を取り上げ、魅力を紹介しています。今回は、共創学部3年の加藤千穂が年間6トン以上の糸島産米粉を自家製粉し、米粉パンなどをつくっている童夢の国株式会社代表取締役の永田紀美江さん(58)に糸島にこだわったパンづくりについてお話をうかがいました。

本店前で自家製粉した米粉で作った商品を紹介する永田代表取締役

-糸島市の「石窯パン工房 童夢の森」本店をはじめ、九州大学伊都キャンパスにも店舗を構えられていますが、毎日どのくらいのパンを製造されているのですか。

 「毎日本店で、80種類3,000個ほどをつくり出荷しています」

-米粉パンに力を入れているそうですが、どのような経緯でつくるようになったのですか。

 「米粉パンを始めるようになったのは、15年前にお客さんに行ったアンケートで『米粉パンを食べたい』という回答があったのがきっかけでした。当時は、福岡では米粉専用米が作られておらず、四国や関東などに米粉の勉強に行きました。その中で米粉パンのおいしさには米粉の『品種』『製粉』が大きく関係していると気づき、3年ほどの試行錯誤を繰り返した結果、米粉と小麦が8対2で、ふわっと膨らむ米粉パンを開発することができました」

-糸島市の農家さんと契約し、専用の米粉を使っているのですね。

 「糸島の土壌にあった品種を探す段階から、契約農家さんと一緒に取り組みました。その結果、『笑みたわわ』という米粉専用米を、年間6トン以上生産し、出荷していただいています。2014年度のデータですが、佐賀県全体で消費された米粉が80トン。当社ではたくさんの米粉を取り扱っていると言えると思います」

-独自の製粉法で、シルクのようなきめ細かい米粉に仕上げているそうですね。

 「米粉のでんぷん質を崩さないよう、高速な気流を使って米を粉砕する機械を使用しています。以前は、熊本県の製粉所に糸島産の米を送り、製粉した米粉を使っていました。3年前、縮小版の機械が開発されたため、補助金も使って購入してからは、毎日、使う分だけ米粉を製粉しています。鮮度の高い生米粉をそのままパンにすることで、もちもちとした食感を生み出すことができています」

店内の米粉パンコーナー

 次回は、地域活性化に向けた取り組みについておうかがいします。

《メモ》
 本店 糸島市浦志3-3-3
 電話 092(330)7130
 営業時間 8時-19時

糸島新聞社ホームページに地域情報満載) 

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この記事を書いた人

1917(大正6)年の創刊以来、郷土の皆様とともに歩み続ける地域に密着したニュースを発信しています。

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