【糸島市】子らが作る次代の祭り

49人参加 糸島青年会議所が開塾式

 「私たちの手で、今までにない祭りをつくろう!」。そんな強い思いを胸に、糸島の子どもたちが新たな挑戦に踏み出した。糸島青年会議所(JCI)が、青少年の健全な育成を目的に毎年実施している「糸島塾」。今年の開塾式が糸島市潤の市健康福祉センターあごらで7月26日に行われ、糸島地域の小学4年から中学3年までの49人が参加した。

互いの意見を熱心に聞く塾生たち

 今年のテーマは「プラスチックゴミを出さない次世代の祭り」を自分たちの手でつくること。9月14日に丸田池公園で開催する「糸島JCフェス」に向けて、子どもたちが企画から運営までを担い、祭りをゼロから立ち上げる。環境への配慮はもちろん、出店の内容や収益まで自分たちで考え、地域に根差した新しい祭りを実現する。祭りのフィナーレには、糸島初のドローンショーも予定されている。

 開塾式で、塾生代表の小学6年、松村智紀さん(11)は「仲間と助け合いながら、元気と熱量を糸島に届けます」と力強く宣誓。松吉孝達理事長は「まちをつくるのは、君たち一人一人。やってみたい気持ちが糸島の未来をつくる」と子どもたちにエールを贈った。

 初めて顔を合わせた塾生たちは七つの班に分かれ、自己紹介の後、糸島の魅力と課題について意見を出し合った。「自然が豊か」「食べ物がおいしい」などの良さに加え、「少子高齢化」「空き家の増加」「海へのゴミのポイ捨て」といった課題にも目を向けた。

 また経済の仕組みを学ぶため、JCI手作りのボードゲーム「糸島版モノポリー」を行った。ゲームを通じて、祭りで出す商品の価格設定や交渉、お金の流れなど楽しく学び、塾生たちは一気に距離を縮めた。

糸島版モノポリー」で経済の流れを楽しく学んだ

 小学4年の富永雅貴さん(10)は「プラスチックゴミを出さず、初めてのドローンショーをするところが魅力」と話し「これから仲間を増やして協力していきたい」と意気込みを語った。中学3年の仲原しゅりさん(14)は「これから自分たちが理想とするような祭りをつくっていけたら」と笑顔を見せた。

 まちの未来創造委員会の中尾高明委員長は「自分たちの手でフェスを実施することで、愛郷心や経済感覚を育んでほしい。糸島地域を引っ張る未来のリーダーに成長してくれたら」と期待を寄せた。

 これから2カ月にわたり、子どもたちは学び、協力しながら、糸島の未来を描く祭りを形にしていく。糸島新聞ではその歩みを4回にわたり追いかける。

糸島新聞社ホームページに地域情報満載)

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この記事を書いた人

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