被葬者像テーマに講演も / 妙生寺
福岡市西区周船寺の妙正寺で17日、近くの丸隈山古墳(国指定史跡)から出土した銅鏡などの展示会が開かれた。
丸隈山古墳(全長85メートル)は、古墳時代中期(5世紀前半)に築造された前方後円墳。寛永6(1629)年の発掘の記録は、「筑前国続風土記」にも記されており、後円部中央で見つかった横穴式石室の二基の組合せ式箱形石棺からは、仿製(ぼうせい)二神二獣鏡と仿製六獣鏡の2面のほか、巴形銅器や硬玉製勾玉、鉄鏃などが見つかった。

展示会は、丸隈山古墳保存会(浦志一彦会長)が主催。妙正寺が所蔵する豪華な副葬品が展示されたほか、福岡市文化財活用課の田渕朱莉さんが「丸隈山古墳とその被葬者像」と題して講演。二基の石棺に埋葬された人物は、残された人骨や周辺の古墳の類推から、「きょうだいの可能性もある」などと考察を展開し、訪れた考古学ファンが熱心に耳を傾けていた。
同日は、丸隈山古墳慰霊祭奉納花火大会(周船寺商工連合会主催)もあり、祭りに合わせて当日午後5時から同10時まで、周船寺小東交差点から学園通り線までの約1.6キロの区間が歩行者天国に。近くの湯溜池からは花火も打ち上がり、家族連れなどたくさんの人たちでにぎわった。
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