糸島市の糸島農業高(松尾法倫校長)食品科学科1年40人が4日、同市志摩芥屋で300年近く受け継がれる伝統野菜「芥屋かぶ」を使った甘酢漬け作りに取り組んだ。
講師を務めたのは、芥屋かぶの継承活動をしている東紀子さん(83)と佐田ユキ子さん(80)、吉井昭子さん(82)。芥屋かぶは勾玉(まがたま)のような形で、首元を中心に紫がかった赤色の皮が特徴。地元では、育てたかぶを干して甘酢漬けや粕漬けなどに加工して親しまれている。
今回使用した芥屋かぶは、生徒たちが校内で栽培し、1週間ほど干して準備したもの。生徒たちは、かぶの切り方や塩もみの仕方、味付けを学んだ。加工したかぶは大きなたるに入れて、約2週間漬けこむ予定。
授業を終えた木原練さんは「家で漬け物を食べることは少ないが、芥屋かぶは食べやすくおいしかった。伝統野菜について学べて良い経験だった」と笑顔を見せた。
東さんは「芥屋かぶは次の年のために大切に種を採ることで、受け継がれ守られてきた。若い皆さんも今日の経験を忘れずに、何らかの形で次の世代に語り継いでいってくれたら」と思いを語った。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)
絵解き・東さん(写真右)から芥屋かぶの切り方を教わる生徒たち