糸島市消防本部
立石山(標高210メートル)の登山道から外れて動けなくなり、糸島市消防本部に救助された男性が12月20日、同本部を訪れて感謝の気持ちを表し、長期保存ができる飲料水や非常用食料などを寄付した=写真中央。
男性は、福岡市中央区唐人町の妹尾政幸さん(76)。昨年9月、立石山の山頂で写真や動画を撮影し、下山中に近道しようとして道を見失い、20メートルの斜面をずるずると滑り落ちて動けなくなった。
当日は快晴で残暑が厳しく、水を持っていなかった妹尾さんは携帯電話で119番通報。同本部の隊員約20人が現場に急行し、GPS情報などを頼りに妹尾さんを見つけ、ロープを使って引き上げた後、妹尾さんの体力回復を待って徒歩で下山した。
進藤俊典消防長は、「助けを求めている方の元へいち早く駆けつけ、救助を行うことは当然だが、その方の気持ちに寄り添い、少しでも不安を取り除きながら、人命だけではなく、その心も救出する大切さを再認識した」と感謝状を贈呈。
「あの日もらったスポーツ飲料の味は一生忘れられない」という妹尾さんは、「4、5回来ているし、1時間くらいで撮影だけして帰るからと軽い気持ちで山に入ったのがいけなかった。山の高さに関係なく、一人で入山するのは気をつけなければいけないと痛感した」と話していた。
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