伊都文化会館
文楽人形の三人遣いの操作を学んでいる「勘緑塾」の塾生による発表会が29日、糸島市前原東の伊都文化会館多目的ホールで行われ、お祝いの席などで演じられる古典芸能「寿二人三番叟(ことぶきににんさんばそう)」などが披露される。また勘緑さんが主宰する「木偶舎(もくぐうしゃ)」のメンバーと、篠笛演奏家・阿部一成さんによる笛と和太鼓の演奏で、昨年フランスで初演された音楽人形演劇「風土祈」が一部上演されるほか、三人遣いの文楽人形のワークショップもある。

人形浄瑠璃は、日本を代表する伝統芸能の一つ。1体の人形を3人の人形遣いが操るという、世界的にも珍しい芸能で、微細な動きや感情表現を通じて、時には生身の人間以上に観客の心を揺さぶるとされる。
約1年半前から塾生として活動する野中華子さんは、着物の着付けを通して日本人の所作(しょさ)に興味を持っていたところ、人形浄瑠璃に出合った。「全く知らない世界でしたが、人形を動かすために自分の五感を研ぎ澄ますことが求められ、非日常的で新しい体験ができるのが楽しい」とその魅力を語る。「身近な場所で伝統芸能を楽しめる機会。ぜひ多くの方に観に来てほしい」と呼び掛けるとともに、一緒に活動する仲間も募集する。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)