「糸島志学」3年生が成果発表
総合的な探究の時間で糸島高校(高橋洋一校長)が実施している「糸高志学」の発表会が、4月23日に行われた。3年生の代表者たちは、1年間かけて取り組んだ探究の成果を全校生徒の前で披露した。

「糸高志学」は、生徒たちが主体的に身の回りにある課題を見つけ、問題解決を図っていく授業。生徒たちは、興味、関心のある13分野に分かれ、テーマを設定して探究を深めた。3月に行った中間発表では、糸島市役所やサポート団体からアドバイスを受け、さらに内容を改善。この日は、8つのグループがスライドを使って学習の成果を発表した。
「糸島市まちづくり」グループは、同市が開催した「まちづくり市民委員会」に参加し、高校生の視点から地域の課題と向き合った。「みんなの命と暮らしを守るまちづくり」「快適で住みよいまちづくり」に着目し、救急救命に対する意識向上や自転車専用レーンの設置など提案を行った。今後は「自分たちの提案が実現し、住みたいまちランキングで1位を目指せるようなすばらしい糸島にしていきたい」と意気込みを語った。
「情報学と観光」グループは、観光地としての糸島の長所や課題を明らかにするため、インスタグラムやグーグルマップの口コミデータを収集し、分析した。調査結果をもとに、糸島の自然を生かしつつ「景観を損なわない程度のスロープの設置や展望台の拡張が必要では」と提案した。
糸島で生産される赤米をきっかけに、「水田ではなぜ連作障害が起きないのか」について発表した一ノ宮瑛美花(えみか)さん(17)は、「今回の研究を通して、地域の課題解決に貢献できる学問を学びたいと考えるようになった」と述べ、糸高志学での学びの意義を実感していた。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)