多様な支援職種の説明会開催 —波多江小—
市民による学校教育への関わりを促進する「教師発掘サポート事業説明会」(糸島市教育委員会主催)が6月21日、糸島市の波多江小学校で開催された。教職員不足が常態化する学校現場で、保護者や地域住民がどのように関われるのかに関心を寄せる住民約50人が参加し、教育支援の内容や応募のための方法について説明を聞いた。

糸島市を含む福岡教育事務所管内の16市町では、ほぼ全ての学校で教職員の人員不足が続いている。この状況を改善するため、今回の説明会では、教員の負担軽減を目的とした学校支援人材の募集や、欠員が出た際に代替として任用される臨時教員の登録制度について、各担当者から詳しい説明が行われた。
学校支援人材として市が採用する「会計年度任用職員」とは非常勤の一般職公務員で、大きく分けて二つのタイプがある。一つは、任用試験や資格等を必要とし、スクールソーシャルワーカー(社会福祉士など有資格者)や、市内の特別支援教育に関する相談や支援をコーディネートする特別支援教育専門員などが含まれる。
もう一つは、特別な資格を必要とせず、定型的または補助的な業務を担う登録制の任用職員。近年急増する、日本語を母語としない児童への学校生活支援を行う「学校活動支援員」や、土日に中学校部活動指導を行う「部活動指導員」などが含まれる。市の担当者は「年度途中で欠員が出ることもあるので、まずは登録だけでも」と呼びかけた。
臨時教員については、福岡教育事務所の担当者が教員免許を持つ人に向けて、登録手続きの流れを丁寧に紹介し、挑戦へのハードルを下げられるよう配慮した説明が行われた。
会場では、「兼業が可能か」「年齢制限はあるのか」といった具体的な質問が次々に寄せられ「教育現場に何かしら貢献したい」という熱気にあふれた。
市の担当者は「初任者研修の支援や、世代が偏ることで産休・育休・介護休暇などへの対応にも人手が必要で、代替の臨時教員も足りず、現場職員に負担がかかっている。少しでも興味を持った方は、ぜひ市教育委員会学校教育課までお問い合わせを」と呼びかけた。
問い合わせ=糸島市役所092(323)1111。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)