【糸島市】“九大生が聞く!!ビジネス最前線 in糸島”高品質の医療機器を設計製造

株式会社オートシステム㊤  代表取締役社長 徳安 健司さん(50)

 このコーナーは、九州大学のインターン生が糸島エリアで事業活動をしている企業や団体を取材し、その魅力を紹介します。今回は、芸術工学府修士2年、北垣玲音が糸島市志摩で高品質の医療機器を設計・製造している株式会社オートシステム代表取締役社長、徳安健司さん(50)に製品づくりにかける思いをうかがいました。

徳安健司社長(右)と装置・医療事業部事業部長の宇野涼太さん

-本社が福岡市西区に、医療事業部が糸島市志摩にありますが、会社の沿革を教えていただけますか。

 「スタートは西区からです。現在の会長が1984年に設立した当初は、電源ケーブルや信号ケーブルなどを加工し結束させるワイヤーハーネス事業を行っていました。その後、徐々に規模を拡大し、志摩工場で掃除機のモーター造りを始めました。元々はお客様の要求に沿った製品づくりを行い、その後、設備保守や設計にも力を入れて技術力の向上を図りました。ただ、時代の変化とともに、商品の需要も変わっていき、福岡市が開催したメーカーとのマッチング会でご縁があり、2000年に志摩工場で医療事業部を開設しました」

-志摩工場では現在、具体的にどういったものを造っているのでしょうか。

 「立位撮影台や車椅子撮影台など、さまざまな人や用途に合わせた医療用Ⅹ線関連製品を造っています。徳島大学と共同で開発した頭部の精密な画像撮影を可能にした装置は、世界でも当社しか製造できません」

-Ⅹ線関連製品は、昇降したり、回転したり、スライドしたりと、さまざまな動きがあります。開発設計でどんなところを注意していますか。

 「まずは、患者さんの安全性が第一ですね。医療機器ですので、患者さんにけがをさせることがあってはなりません。自分たちで台を使用し、問題となる箇所がないか確かめます。また、製造段階では、コストを抑えることも重要で、自社の工場や加工設備で造られるよう設計することも大切です」

-設計・加工・組み立ての一連の流れを一貫して行っているところに特徴があるそうですね。

 「製品仕様に合わせて設計をして、仕上がった製品を全員で問題ないか検証します。製品となり、出荷後においてもサービス員が実際に製品を使用する検査技師の人からフィードバックをしていただくなどして、よりニーズに合う製品づくりにつなげています」

オートシステムで設計・製作された製品

 次回は、会社を支える人材育成や仕事の質を高めるための社内の仕組みについてご紹介します。

 《メモ》
 住所=本社・本社工場  福岡市西区拾六町2丁目2-28
    装置・医療事業部 糸島市志摩松隈282-5
 従業員数=183名

糸島新聞社ホームページに地域情報満載)

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この記事を書いた人

1917(大正6)年の創刊以来、郷土の皆様とともに歩み続ける地域に密着したニュースを発信しています。

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