【糸島市】“九大生が聞く!!ビジネス最前線 in糸島”クリーニング業界の最先端を走る

株式会社ベビーフレンド㊤  代表取締役 野中史晃教さん(50)

このコーナーは、九州大学のインターン生が糸島エリアで事業活動している企業や団体を取材し、その魅力を紹介します。今回は、芸術工学府修士2年、北垣玲音がクリーニング業界の最先端を走る株式会社ベビーフレンド代表取締役、野中史晃さん(50)にお話をううかがいました。

野中史晃代表取締役

-福岡県内を中心に、総合病院や介護施設、幼稚園、保育園など1,000以上の施設に、寝具やテーブルクロスといったリネン類の貸し出しや、クリーニング業務をされています。会社名が「ベビーフレンド」ですが、元々は赤ちゃん向けのサービスから始まったのですか。

 「先代の父が仲間6人と一緒に1959年、『ベビーフレンド舎』の名で当社を設立しました。当時、工場は福岡市早良区にあり、事業は布おむつのリースからスタートしました。『赤ちゃんの友達でありたい』という思いを込め、先代がベビーフレンドと名付けました」

-今は紙おむつが主流になりましたが、今でも布おむつのリースを大事に引き継いでおられますね。

 「布おむつのリースは『子どもの濡(ぬ)れた感覚を大切にしたい』という思いから始めています。紙おむつと比べ、布おむつは濡れると子どもが不快さを感じやすいのですが、その『気持ち悪さ』を体感することは、子どもの感性を育むうえで大切な経験になると考えています」

-布そのものは肌触りがよく心地よい素材を選んでいるそうですね。

「言葉をまだ話せない赤ちゃんだからこそ、少しでも気持ちをくみ取り、感受性を育てるよう心を配っています。こうした考えに共感していただき、数多くの保育園に布おむつのリースを導入していただき、医療施設、老人施設などからの引き合いも増えています」

-病院・施設向けや宿泊・温浴施設向けなどと、さまざまなサービスをされていますが、現在、一番利用されているのはどのサービスでしょうか。

「ここ10年ほどは、高齢者施設向けのサービスが最も多くなっています。主にタオルリースや寝具リースを行っています。施設を立ち上げる際には、大量の寝具やタオルが必要になりますが、リースを利用することで初期投資を抑えることができます」

-リースには、いろんなメリットがあるそうですね。

 「介護や病院の現場は人手不足が深刻です。そこで、介護福祉士などが資格を必要とする業務に集中できるよう、洗濯などを私たちが担うことで、現場で働く方々の負担を減らしたいと考えています」

-ほかに、御社ならではの工夫はありますか。

 「無線通信を使ってタグの情報を読み書きできるRFIDのシステムを私物クリーニングのサービスで活用しています。バーコードと違い、ICチップで管理されるため、同じ洋服を誤ってカウントすることがありません。結果として、コストも手間も省く効果が生まれています」

業務用洗濯機を使用し品質管理を徹底

 次回は、クリーニングで節水・高生産性を実現した洗剤「ダシュノン」についてお話をうかがいます。

《メモ》
 糸島市二丈武175-3
 電話=092(325)8123

糸島新聞社ホームページに地域情報満載)

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この記事を書いた人

1917(大正6)年の創刊以来、郷土の皆様とともに歩み続ける地域に密着したニュースを発信しています。

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