糸島市二丈深江の「CAFE SALUT(カフェ サリュ)」の庭で、昨秋植えたばかりの11本のオリーブの木すべてが花を咲かせた。市内のオリーブ栽培者でつくる糸島オリーブ協会の蓑田昌治会長は「これまでの経験で、糸島でオリーブが花を咲かせるのは半分程度。植栽1年目で、11本がそろって花をつけるのはとても珍しい」と話している。
サリュは昨年9月、家族と深江に移住した原田陽子さんが自宅を利用してオープンさせた。オリーブは造園業者に依頼し、昨年10月に高さ約2・5メートルに育った木を植えた。4月下旬に花芽をつけ、5月中旬に開花したという。米粒ほどの白い花をまとまって無数に咲かせており、今月中には小さな実をつけ、10月下旬には実の収穫ができるという。
原田さんはオリーブ栽培の経験はなく、蓑田さんの指導で育てていく。順調にいけば、計7~10キロの実が収穫でき、オリーブオイルの搾油ができるという。原田さんは「オープンサンドなどのメニューで、自家製のオリーブオイルを味わってもらいたい」。蓑田さんは「店の前を通りがかったとき、どのオリーブも花を咲かせているのを見て、奇跡のように感じた。これからは害虫の駆除などし、より多くの収穫ができるようにしたい」と話していた。