福岡市西区今津で7日、きらびやかな山車やみこしが地域を巡る「今津十一日まつり」が行われた=写真。4年ぶりの開催で、山車をひく子どもたちが年始回りとして家々を訪ね、「祝うた、祝うた」と元気のいい声を響かせた。
今津はかつて大陸との貿易港で、荷揚げされた貢ぎ物が大宰府の役人に検閲された後、山車に載せて今津を引き回して披露した習わしがあり、それが祭りの由来という。
今回の祭りでは、花咲か爺(じい)さんを題材にした豪華絢爛(けんらん)な人形が山車に飾り付けられた。子どもたちは山車ひきの歌を歌いながら登志神社を出発。町を練り歩き、各戸に出向いてはお菓子をもらっていた。大人がかつぐみこしも町中を威勢よく駆け回り、出産など祝い事のある家を訪問して「祝いめでた」を斉唱した。
まつり保存会の大田好一代表は「子どもたちに伝統を受け継いでもらい、いつまでも今津ならではの祭りを残していきたい」と話していた。