世界の今を知る機会を
糸島市の前原南コミュニティセンターで一風変わった映画上映会(ぴーすシネマ主催)が2023年12月から開催されている。上映されるのはフードロスや環境破壊など社会問題がテーマの「子どもと見てほしい」ドキュメンタリー映画。子どもは無料で、横になっても見ることができ、上映後には親子で考えるワークショップがある。
上映会のきっかけは、ぴーすシネマ代表の山口博子さんが、自身が運営する英語教室で「世界で起こっていることを子ども達があまり知らない」と感じたこと。「もっと世界のことに興味を持ってほしい。普段の生活でふと思いを馳(は)せてくれたら」と、映画の内容が子ども達の心に残り、いつか何かにつながってくれたらと願う。上映会の影響は既に目に見えるものとなって表れている。フードロスがテーマの映画を見た子どもが、レストランで「食べきれないから持って帰ろう」と言いだしたそうだ。
子どもが主役の上映会では、企画、設営、受付、司会、片付けでも子どもが活躍する。特に意欲的に関わるのが、富永美加冴(みかさ)さん(9)、雅貴(まさき)さん(8)のきょうだいで、上映後のワークショップでは、雅貴さんがクイズを出題、美加冴さんが解説と分担して会場をにぎわせた。美加冴さんは「映画を見てたくさんの人に世界のことを知ってほしい」と意気込む。来場者にプレゼントされる折り紙もきょうだいの作品だ。
ママトコラボ取材班 南明日香