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糸島イチゴ、多彩に魅力発信 福岡パルコに直営2号店 観光農園・加工品開発・カフェ 志摩の磯本浩英さん6次産業化
2022.02.25

「福岡パルコ」にオープンした直営のいちごやカフェTANNAL2号店

あまおうのパック詰めをする磯本さん
糸島市志摩吉田と志摩野北のイチゴハウスで「あまおう」を栽培する若手イチゴ農家、磯本浩英さん(39)は、JA糸島のあまおう出荷グループに所属しながら、観光農園、加工品の開発、カフェの運営と6次産業化の利点を生かした挑戦を続けている。
「あまおう」をふんだんに使った見栄えのよいパフェで人気のカフェ「いちごやカフェTANNAL(タンナル)」=同市志摩井田原=も好調で、昨年11月には福岡市中央区天神の「福岡パルコ」に直営の2号店を出した。
加工と販売でイチゴの付加価値を最大限に引き上げていて、11月から5月までと1年の半分しか収穫できないイチゴをシーズン中せっせと採りためてイチゴを冷凍保存。冷凍イチゴの活用を思案する中、商品開発やパッケージ作成で糸島市商工会の支援を受けて「あまおうコンポート」や「飲むあまおう酢」などの加工品を開発した。さらに、同商工会から大型商談会の出店支援もあり認知度が広がっている。
志摩吉田にある、直売所を併設する観光農園はこれまで冬季のイチゴだけだったが、夏場にも収益が上がるようにとマンゴーとメロンの栽培も始めた。さらに加工品「マンゴー檸檬コンポート」も作った。
2019年に法人化し「株式会社TANNAL」の中に、農業生産事業部「糸島磯本農園」と加工販売事業部「cafe TANNAL」を設けた。将来は自社で加工品を製造する工房を造りたいと夢を広げている。
磯本さんは「作る。売る。加えるの3本柱」にこだわり、「育ちやすい環境を整え、鮮度を大切に販売、発送。ひと手間加えさらにおいしいイチゴをカフェや加工品で提供し続けたい」と話している。