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観光客らの避難誘導、初 玄海原発の事故想定訓練

2019.12.6

姫島福祉センターはまゆうの前で除染シャワーテントを設営する島の住民たち

放射性物質の測定検査を受ける訓練参加の住民=糸島リサーチパーク

 九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の重大事故に備えた福岡、佐賀、長崎の3県合同の原子力防災訓練が11月30日にあり、県内では消防、警察、自衛隊など144機関と、一部地域が同原発から30㌔圏に入る糸島市の住民約1750人を含む、計約2500人が参加した。

 合同の訓練は2013年度に始まり、今回で7回目。玄海3、4号機の再稼働後は今年2月に次いで2回目。情報伝達や避難手順の確認などを行った。

 佐賀県内で大地震が発生し、4号機の炉心冷却の機能が全て失われる緊急事態になり、放射性物質も放出されたという想定。

 広域避難訓練に参加した大入(二丈)、西貝塚(志摩)の各行政区の計59人は、行政区長が放送する防災行政無線を通じ、重大事故発生の連絡と屋内退避指示を受けた。その後、大入、西貝塚の各公民館へ移動し、甲状腺がんになるリスクを減らす安定ヨウ素剤を受け取った。

 両行政区のバス移動組は、中継所の糸島リサーチパーク内の社会システム実証センター(糸島市東)で放射性物質の測定を受け、福岡市博多区、久山町の決められた避難所へ向かった。

 大入行政区の70代の木下勝枝さんは「(事故になれば)目に見えない放射能が身に迫る感じになるのだろう。訓練は大事と思った」と話した。西貝塚行政区の進藤侑大さん(43)は、小学3年生の娘と娘の同級生を連れて初参加。「避難の流れは確認したが、実際に事故が起きれば何が正解か分からない」と漏らした。

 今回、30㌔圏内の観光施設などで、観光客や来場者など「一時滞在者」に帰宅を呼び掛けたり避難誘導をする訓練が、初めて実施された。木の香ランドキャンプ場や二丈カントリークラブなど3施設は、スタッフが利用者へ帰宅を呼び掛ける手順を確かめた。

 西日本短大二丈キャンパスでは、学園祭開催中に玄海事故に遭ったと想定。短大職員は、帰宅困難者に見立てた10人を短大のマイクロバスに誘導し、JR筑前深江駅まで移送した。

 また、玄海原発から直線距離で21㌔の姫島は、8回目の訓練。28人が参加し、自宅での屋内退避の後、外気を活性炭のフィルターを通して屋内に吸入するシステムや二重サッシが施され、放射線防護機能を備えた同市姫島福祉センターはまゆうに移動した。

 志摩中姫島分校3年の森凪彩(なぎさ)さん(15)は「(もし原発事故が起きたら)急いで避難し、島の人が一人も病気にならないようにしないといけないと思った」と語った。

 訓練視察を終え「毎年、訓練と(訓練結果の)検証を繰り返し、原子力防災対策の実効性を上げていきたい」と語った小川洋知事。市民の中に、30㌔圏外の住民も参加する訓練にしてほしいとの要望があることについては、「(訓練範囲を)広げると、(30㌔圏の)内側にいる人の円滑な避難が…という問題もある」と述べた。

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