糸島新聞
1917(大正6)年創刊

毎週木曜日発行 購読料 1カ月 900円(税込)1部 225円(税込)
糸島新聞社
福岡県糸島市前原東1-8-17
TEL:092-322-2220
FAX:092-324-5115
itoshin@blue.ocn.ne.jp

ニュース
News List

秋の深江の海で体験学習 コロナ禍の修学旅行にも

2020.11.6

地引き網体験に歓声をあげる中村学園の中学生たち

地引き網体験で海辺で遊ぶ児童たち

 糸島市の深江海岸で年80回ほど開催される地引き網体験が、今年はコロナの影響で激減している。深江観光ホテルでは、毎年5月頃から秋にかけ、子ども会や団体、企業の親睦を兼ねて行われている地引き網体験の予約が、次々にキャンセルとなった。そのような中、時期をずらしての体験学習や、日帰りで行ける距離を行き先にした修学旅行に利用されている。

 福岡市城南区の中村学園女子中学校の1年生25人が、10月13日、食育プログラムの一環で深江観光ホテル前の海岸で地引き網体験を行った。海で魚を取り、三枚おろしの調理実習で魚の命をいただくことを学ぶ取り組みで、5年目。例年は7月に行っていた体験学習だが、今年はコロナの影響で時期をずらして開催した。

 糸島漁協深江支所の協力で、漁師の手ほどきを受け、生徒たちは左右に分かれて網を引いた。深江観光ホテルの大神信次代表(49)が、網にかかった魚の種類を説明。1㍍級のヒラス3匹や70㌢はあるコショウダイ2匹など大物が取れ、生徒たちは、7、8㌔はありそうな魚を恐る恐る持ち上げて歓声を上げていた。

 たくさん取れたアジを使っての三枚おろしの実習では、アジを1匹ずつ手にした生徒たちが、大神さんの指導を受けながら初めての三枚おろしに挑戦し、実習の後はアジの塩焼きやヒラスの刺し身を食べて新鮮な魚の味を堪能。今年の夏、海に行けなかった生徒たちは海辺の活動に瞳を輝かせていた。

 毎年、漁業体験のサポートする大神さんは「新鮮な魚を食べて、魚好きになった生徒がいると聞き、体験が役に立っていることがうれしい」と話していた。

 久留米市立長門石小学校(加藤文人校長)の6年生89人は10月20日、修学旅行の一環で、4台の大型バスで深江観光ホテルを訪れ地引き網体験を行った。同小は例年、春に一泊二日で長崎を訪れ平和学習を行っていたが、コロナの影響で秋になり、2日間の日帰りで、県内での平和学習や体験学習をする代替え日程を取り入れた。

 当日は午前中に福岡市の福岡市博物館を見学。深江海岸で児童たちは、地元漁師の指導を受けながら地引き網体験を楽しんでいた。ある児童は「地引き網は初めてなのでうれしい」と笑顔を見せていた。

 加藤校長(56)は「(コロナ禍で)できないことを嘆くより、今できる最高のことをしようと地引き網を修学旅行に取り入れた。子どもたちの喜びが伝わってくる」と話していた。

 深江観光ホテルによると、長門石小の地引き網体験で今年7回目。例年の10分の一ほどでこんなに少ないのは初めてという。

ニュース一覧