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高田にハラル自販機設置 九大留学生「助かってます」
2021.04.23

高田設置されたにハラル自販機と沙織さん
宗教上の理由で食べられるものに制限があるムスリム(イスラム教徒)でも味わえる食品を集めた「ハラル対応」の自動販売機「ニョニャマート」(インドネシア語でマダムの市場の意)が、糸島市高田にお目見えした。「日本の暮らしにニョニャマート」のスローガンをデザインした自販機には、インスタント麺やレトルトカレー、スナック菓子など18種類が並ぶ。
設置したのは、同市神在でハラル食材店「リトルアジアin糸島」を営むウィジャヤ沙織さん(34)と九大大学院工学府機械工学専攻・水素エネルギーシステム専攻のアディ・サプトラさん(33)で二人は2月に合同会社デンバグスを立ち上げ、「全国にハラル自販機を広め、ムスリムのみんなに日本のおいしい食べ物を紹介したい」とクラウドファンディングに挑戦し、応援資金を集め3月末に設置した。
販売するのは、いずれも専門機関からハラル認証を受けていて、価格は100円から各種。高田周辺にはムスリムの九大留学生が200人以上住んでいるとの情報もあり利用が見込めるとした。今後はドリンク、冷凍専用自販機も設置予定だ。
利用した近くに住むスーダンの九大留学生、ババイ・アラーさん(24)、イラフさん(24)の双子姉妹は「コロナの中、学生生活は心細かった。ハラルマークを見てほっとし、とても助かっています」と笑顔を見せていた。
沙織さんは「世界人口の4分の1がムスリムで、糸島の人にハラルを身近に感じてもらうきっかけに。地域の人にも利用してもらい自販機で異文化の食を楽しんでもらえれば」。さらに「これからは日本のクオリティを持ったハラル食品が必要になる。糸島を皮切りに全国に自販機を展開していきたい」と意欲を見せた。