ニュース
News List
九大生が師吉で寺子屋「もろきち」発進 1対1指導できめ細かに
2021.05.17

九大生の寺小屋「もろきち」で中学生らを指導する川岸さん(右)
合同会社よかごつ(大堂良太代表)が、糸島市内で地域に開かれた学生寮として手掛ける「熱風寮」で、3月にスタートした「熱風寮・師吉」(同市志摩師吉)の寺子屋「もろきち」が、4月から毎週日曜日にオープンしている。寮である民家横の倉庫を改修したラウンジを利用し、現在は可也小学校や志摩中学校に通う子どもたち3人が通塾し、寮生である九大生に算数や数学など持参したテキストで指導を受けている。学生たちは、寺子屋をきっかけに地域とつながり、ラウンジを地域の人も活用してもらい交流スペースにしたいとする。
指導する寮生は、川岸勇介さん(19、九大工学部2年)、山口豪介さん(19、九大経済学部1年)ら3人。午前10時から午後5時まで、小、中、高生対象に学校の課題学習のサポート、授業で分からないところの質問など1対1で指導している。
月1回の学習面談もあり、保護者、子どもたちと一緒に学習プランの相談などを受け付ける。宿題で分からない個所を通信アプリLINEでの質問に答えるサービスも実施。きめ細かな指導を目指す。
近くに住む志摩中2年の仲西一馬さん(14)は「1対1で分かるまで教えてくれる」と、川岸さんらの指導を楽しみに通う。父親の仲西博規さん(40)は「年齢が近い大学生に教えてもらい、勉強面だけでなく相談もできて本人もうれしいようだ」と話していた。
福井県出身の川岸さんは、九大伊都キャンパスのある糸島の地が、「故郷と一緒で自然がいっぱい。包み込まれるような安心感がある」と話し、「好きになった糸島の子どもたちへ、寺子屋での学習の手助けで育みの一助となれば」と意欲を持つ。
指導料は1回千円で、倉庫の備品の購入など、地域の人と交流する目的に活用したいとしている。