糸島新聞
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竹林伐採を生きがいに ながいと鎮竹林

2022.01.1

ながいと鎮竹林のメンバー

うっそうと生い茂った竹やぶ

チッパーで竹を粉砕

 放置竹林対策と高齢者の生きがいづくりを結び付けたユニークな取り組みが、糸島市の長糸校区で続いている。地元有志によるグループ「ながいと鎮竹林(ちんちくりん)」(福井浩二代表、13人)は竹の伐採だけでなく、メンマ作りなども手がけている。福井代表(68)は「竹は切っても切っても、また生えてくる。うちは切るばかりでなく、適正な管理をして副産物を生み出し、高齢者に働く場と、集う場を提供するのが理想」と語る。

 成長が早く繁殖力が強い竹は、日光が地面に届くのを遮って生態系を乱したり、山の保水力が弱まって土砂崩れの危険性が高まったりと、悪影響をもたらす。糸島市では約9800㌶の森林のうち、竹林は約350㌶、みかん畑など休耕農地に入り込む侵入竹は約450㌶で、市農林水産課によると「年々広がっている」という。

 「この辺の里山は竹ばっかりになって、荒れとうよな」。長糸の人たちの中でも、荒廃竹林を問題視する意識はあったが、5年ほど前まで誰も何の声を上げることもなく、放置されているのが現状だった。

 そんな中、行政区長を中心に「増えた竹は切った方がいいよね」「荒れ放題の竹やぶをきれいにすることで、地域の活性化につなげられないか」との思いが強まり2018年、鎮竹林が発足。

 新型コロナの感染拡大前は、メンバーが月に4、5回集まっては、チッパーと呼ばれる機械を使って伐採した竹を細かく粉砕。機械が入らない山の奥では、残しておいた竹の間に、2㍍から3㍍の長さに切った竹を積んでいき、自然に帰すという作業に汗を流してきた。

 20年までの3年間で、1・3㌶の竹林を伐採。また収穫したタケノコは、塩漬けにしてメンマに。100㌘を350円で販売しているが、「ピリ辛で酒のつまみにピッタリ」、「おいしかったけん、できたら買っておいて」、「2パック持ってきて」と評判が口コミで広がり、作ってもすぐに売り切れるという。

 福井代表は「年寄りの働く場として少しでもいい、こずかい銭くらいの収入があって、地域の人たちが酒でも飲みながらワーワー楽しく集まることができる環境が作れたらいいなというのが夢」と期待している。

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