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「『メンマで竹林整備』の流れ加速」 糸島コミュニティ事業研究会・主宰の日高さんに聞く

2019.01.10

メンマ材料の幼竹の皮むき法などを指導する日高さん(手前)

全国的な賞を受賞した研究会

 

日高栄治さん

 放置竹林を糸島の地域課題と捉え、2010年から竹パウダーの用途開発に着手した「糸島コミュニティ事業研究会」はその後、メンマ作りが最有力の解決手段とみて加工技術を研究。22都府県が参加し17年12月に発足した「純国産メンマプロジェクト」のけん引役を果たした。それから1年。同研究会を主宰し、同プロジェクト総代表も務める日高栄治さん(72)に、これからのメンマ作りと竹林整備の展望を聞いた。

 ■県内外から関心

  ―この1年、どんな動きが起きたか。

 「糸島市内では、校区区長会や農業法人、企業など新たに6団体・個人が取り組み始めた。市内での指導には、(一部例外はあったが)無報酬で作り方を教えた。『メンマで竹林整備』の流れが加速する手応えがある」

 ―メンマ作りは竹林整備になっているのか。

 「メンマは、地面から1・5~2㍍伸びた竹になる前の幼竹(ようちく)を切って使う。幼竹を切れば竹の増殖を抑えることに。地下茎のある竹は、切れば切るほど新しく出る性質がある。幼竹が必要なメンマ作りと青竹切りはセット。ただし、1、2年間ではなんとか増殖を抑えている状態。10年抑えれば竹林整備が目に見える形になると思う」

 ―市外、県外の反応はどうか。

 「メンマ加工のセミナーや竹関係の講演、シンポジウムで、千葉、鳥取、島根、熊本などに行った。県内では竹の量が多くタケノコの缶詰工場もある八女地域から、メンマ加工に関心が寄せられている」

 ■標準レシピ提案へ

 ―何か課題はあるか。

 「加工に際して他地区で二つの問題が見つかった。一つは雑菌の発生。皮をむいた幼竹の節を除いてカットし、30分~1時間ゆで、塩漬けして作るのだが、ゆでた後に冷ます時間をおき過ぎ、雑菌が発生するケースがあった。ゆで作業後、湯温が40度に下がったら塩漬けするよう、注意を促していく」

 「もう一つは、メンマを買ったお客さんから『硬い』と指摘があった問題。幼竹の穂先は柔らかいが根元は硬い。硬い部分は味付けメンマにせず、お焼きや小龍包の具材に使うなど、硬さに応じた用途を考えるよう呼び掛ける。いずれの問題も解決した。全国統一の標準レシピを提案したい」

 ■受賞励みに

 ―昨年12月、「生物多様性アクション大賞」審査委員賞を受賞された。

 「大賞が取れず残念だが、今後の期待が込められていると信じ、励みにしたい」

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