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木枠残る井戸発見 16日に説明会  潤番田遺跡

2019.03.14

井戸に桶を重ねた木枠が残っていた

金色のきせると木の柄付きの包丁

当時の生活の様子が分かる品々が出土した潤番田遺跡、右上は東風小

 糸島市潤の潤番田(ばんでん)遺跡を発掘調査中の市教委文化課は、弥生時代前期の溝や江戸時代の木枠が残る井戸などが見つかったと発表した。同課は「木枠がある井戸は珍しい」といい、16日午前10時から現地で説明会を開く。

 同遺跡は、東風小の南西100㍍ほどにあり、弥生、室町、江戸時代にまたがる複合遺跡。近くには弥生時代の玉作り工房跡の潤地頭給遺跡や、室町時代の濠が検出した潤古屋敷遺跡など、多くの遺跡がある。

 潤番田遺跡の調査区(約千平方㍍)南北に延びる約50㍍の溝(幅50~70㌢、深さ1・2~1・4㍍)は、紀元前5世紀ごろの弥生時代前期のもの。潤地区で同時期の遺構は初出土。断面はY字形で底に30~40㌢砂がたまり、水が流れていたことが分かる。

 同課は「遺跡は標高4㍍という低地にある。溝は水はけをよくするための水路か、田んぼの給排水用の可能性もある」と説明。また弥生中期(紀元前後)の長さ約25㍍の溝(幅約2㍍、深さ1・2~1・5㍍)も見つかっており、溝の中から壺や甕(かめ)などの弥生土器が大量に出土。

 他にも室町~江戸時代の井戸が14基見つかり、中から金メッキが施されたと思われる「きせる」のほか、木の柄が付いた包丁や墨書のある木簡、こまなど多くの木製品が出てきた。

 井戸のうち1基には木の枠が残っていた。木枠は直径70㌢。9㌢幅の板を並べて竹製の箍(たが)をはめた桶(おけ)を上下二つ重ねていた。
 同課の秋田雄也さんは「周辺の遺跡も含めると20基以上の井戸が見つかっているが、木枠が残っていたのは1基だけ。他は素掘りで、この井戸を長く使おうという当時の人の強い意思がうかがえる」と話している。

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