ママライターの『糸島で見ぃつけた!』 ―木鷽作りの技術を伝承―

芥屋の大祖神社

 糸島市志摩芥屋の大祖神社では境内に天満神社を祭っていることから、毎年1月7日に鷽(うそ)替え行事が行われ多くの地域住民が訪れる。鷽替え行事で使われる木鷽は主に芥屋在住の柴田善孝さん(58)と吉村健(たけし)さん(58)が製作しており、今年は250個の木鷽を芥屋区自治会に納めたそうだ。

芥屋区公民館にて木鷽作りの技術を伝承

 芥屋の鷽替え行事では木鷽の作り手が途絶え、35年以上鷽のゴム印が押された鷽札を使用していた。8年前に木鷽を復活させたいという思いから、柴田さんと吉村さんは「太宰府木うそ保存会」が主催する絵付け体験や講習会に参加。数カ月に渡り太宰府へ足を運び、木鷽の製作技術を学んだ。「簡単に作れると思っていたが、実際に作ってみると木肌を薄く削り羽根を作るところなど想像以上に難しかった」と柴田さんは当時を振り返る。

 後継者を育てるため地域住民に声をかけ、芥屋区公民館で木鷽の切り込みや絵付けなどの手順を教えている柴田さんと吉村さん。若い人たちに木鷽作りの伝統的な技術を受け継いでいくことが、今後の目標だ。

柴田さんと吉村さんが製作した木鷽

ママトコラボ取材班 村上 和世

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