若者目線で空き家活用 —糸島市でプラン発表会—

「ワクワク度」「実現可能性」観点に

 糸島市前原中央のコミュニティスペース「みんなの」で15日、若者たちによる、空き家活用プラン発表会が行われた。社会的起業家を育成支援する一般社団法人SINKaが、国土交通省の「空き家対策モデル事業」の一つとして主催。

 これまで、空き家活用の先進地へのスタディツアーや起業家とのワークショップなどに参加してきた若者ら5人が、空き家を活用した独自のプランを発表した。会場からは、運営の方法についてなど具体的な質問が飛び交い、審査員と参加者全員が「ワクワク度」「実現可能性」の観点から審査した

上位3人の講評をする審査員

 優秀賞を受賞した天野百恵さんは、人の流れ、暮らし、文化などその場所の持つ特性が大事だという観点を踏まえ、空き家を活用して、自由に創作活動が楽しめる空間を作り、運営する仕組みを発表。「アートや芸術が波及して町ができていくワクワク感」が評価された。

 同じく優秀賞に選ばれた中原亮さんは、空きスペースに保健所の営業許可を取得したシェアキッチンの設置を提案。起業の初期投資を抑え、若者や子育て世代などの挑戦を後押しするプランを披露した。「食の宝庫である糸島では需要が見込める」と評価された。

 その他、共働き世帯の増加や核各家族化の流れに着眼し、子どもの孤独を解消するため、居間をイメージした多世代が自由に集える場としての活用なども発表された。

 空き家活用に興味があり太宰府市から参加した西原淳平さんは「新しいビジネスをする際に、つい障壁を先に考えてしまうが、若者のいきおいあるプランに刺激を受けた」と話した。

 九州の地域課題を解決する、若者がチャレンジできるビジネス拠点づくりを進める同団体は「それぞれのプランを実現させていくために、これからもサポートしていきたい」と話した。

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