「last piece」オープン
海を一望できる糸島市志摩芥屋の野辺地区に、グランピング場「last piece(ラストピース)」がオープンした。「最後のパズルを埋めるように、極上のひと手間を大切な仲間と共に」をコンセプトにした体験型の施設で、コーヒー焙煎(ばいせん)やキャンドルづくり、オリジナル表札づくりなどが楽しめる。提供される食事は、地元でとれる米や野菜、果物を中心に使った、オリジナルメニューのコースになっている。
運営を手掛けるのは、事業用不動産を取り扱う立地ライズ(福岡市博多区)。もともとこの地は、代表である山本実さん(61)の実家があった土地。親や兄弟が農業や造園業を営んでいたが、数年前から住む人がいなくなり、荒れた状態に。生まれ育った土地を生かし、「高齢化が進む野辺地区を元気にしたい」との思いから、グランピング場の開発に着手した。
こうした思いを受け地元住民は、施設周辺でイノシシが出るからと、電気柵の設置に協力。今後の施設管理は、自治会が業務委託を受ける予定。野辺自治会長の石井健治さん(65)は「山本さんは、地元に恩返ししたいという気持ちがある。自分たちもいろんな面で支えていきたい」と語る。
山本さんは「地元の応援をもらいながら、これからも連携して運営していきたい」と語る。