浦志の「蔵屋」60周年を記念
糸島市浦志の酒屋「蔵屋」が創業60周年を記念して、糸島産山田錦を100%使用したオリジナルの日本酒「糸島 蔵屋SPECIAL」を誕生させた。同市本の「白糸酒造」とタッグを組んで造り、ハネ木でやさしく搾られた「唯一無二の商品」。自らも酒蔵で商品開発に携わった取締役の清澤大道(だいどう)さん(44)は「皆さんにおいしく飲んでもらって、笑顔になってほしい」と語る。
蔵屋は1964年創業。大道さんの祖父、満(みつる)さんが開業し、今は父の満之(みつゆき)さん(70)が社長を務める。
糸島にこだわったオリジナルの日本酒を造るため、大道さんは同酒造の田中信彦代表取締役に頼み込んで“弟子入り”。昨年12月から2月までの週4日、朝6時半から蔵人と一緒に働き、洗米やこうじづくり、もろみを入れた酒袋の搾りなど、酒造りのすべての工程に携わった。
大道さんの働きぶりを見た田中さんは「熱心だった。こっちも応援しようって思うよね」。大道さんは「酒造りの大変さは分かっていたつもりだったが、想像以上だった」と話し「売る方も誠心誠意、お客さまに商品の良さを伝えよう」と今まで以上に強く思うようになったという。
「糸島 蔵屋SPECIAL」はやさしい味わいが特徴で、一口含むと、米のうまみが口中に広がる芳醇(ほうじゅん)な日本酒。食材を引き立てる食中酒としておすすめだ。
「うちは、地元糸島があってこその酒屋。糸島の人においしく飲んでもらって、ゆくゆくは全国、海外の人にも『糸島のお酒っておいしいね』と感じてほしい」と大道さんは話す。