障害者リハビリに活用も
関節リウマチで長年、指がうまく動かせずに闘病生活を続けている糸島市二丈福井の中山雅彦さん(66)がプラスチック製ストローを利用したサッカーボールづくりをしている。ストローの枠組みに指を引っ掛けて遊ぶことができ、障がい者のリハビリにも活用できるという。中山さんはボールの作り方を習いたい人を募っている。
中山さんは、宮大工だった父親のもとで5年間修業。30年前に市内で工務店を開業したが、その5年後に関節リウマチを発病。手足が腫れ、手を握るだけでも痛みが走るようになった。新薬による治療により、体調は少し改善したが、指がうまく曲げ伸ばしできなくなり、2年前に右手、1年前に左手の指の手術をした。
指の動きが回復してきたのに合わせ、プラスチック製ストローのサッカーボールを作るようになった。プラスチック製ストローが海洋汚染に絡んで問題視されていることに対し、使い方によっては社会に役立つものになるとの発想で、障がい者やお年寄りが遊べる軽量のボール作りをすることにした。
ボールは直径20センチ。長さ3・5センチにそろえたストローに、針金で手作りした針で、ビニールひもを通していき、五角形と六角形の枠を組んでいきながら仕上げた。ストローの色をさまざまに組み合わせ、色鮮やかなボールにすることができる。1個作るのに1日かかるという。
中山さんは「強度はしっかりとしているので、いろんな遊び方ができる。置物としても楽しめます」と話していた。