農建産業株式会社㊦ 代表取締役 竹浦広文さん(72)
このコーナーは、九州大学のインターン生が糸島エリアで事業活動している企業や団体を取材し、その魅力を紹介します。文学部2年、角田真都が前回に引き続き、無農薬にこだわった作物栽培など人と自然をつなぐさまざまな事業を展開している農建産業株式会社の代表取締役、竹浦広文さん(72)にお話をうかがいました。

-グループ会社である「さくらファーム」についてお聞かせください。
「無農薬の栽培で安心安全にこだわった農場を運営しています。環境にやさしく、みなさんに安心して食べてもらえるような工夫をしています。イチゴは無農薬で育てています。イチゴを無農薬で栽培することは非常に難しく、今年は1棟で、うまく栽培できませんでした。15年前に始めたとき、農薬を使わないとできないと言われるほど、難易度が高い栽培法でした。しかし、努力と工夫のおかげで1年目からある程度イチゴを育てることができました。そして、今では観光農園として、みなさんにいちご狩りを楽しんでもらえています」
-イチゴ以外の作物も育てられているそうですね。
「皮ごと食べられるバナナを栽培しています。バナナは有機栽培をしており、もちろん農薬も使っていません。そのため安心して皮から食べられます。また、ニンニクも栽培しています。ニンニクは、検査を受けた結果、有機食品の日本農林規格に適合した生産を行っているとしてJAS認証を取得しています。私はこのニンニクを毎日食べていますが、味もおいしく元気の源になっていますね」
-イチゴの水耕栽培を研究されていると聞きました。
「3年前からファームにある植物工場でイチゴの水耕栽培の研究を始めました。現在では九州大学で博士課程を修了した社員が担当しています。イチゴの水耕栽培は、水と光、液体肥料のみで育てており、農薬は一切使っていません。ただ日本では商業として成功した人がおらず、採算をとるのはとても難しいです」
-農薬を使わずに育てるためにどんな工夫をされていますか。
「部屋は密閉されているので、イチゴに害を及ぼす菌が入ってくることがありません。そのことが農薬を使わずに育てられる鍵になっています。また、イチゴを水耕栽培できるようにすることで、みなさんに1年中おいしいイチゴを届けられるようにしていきたいです。イチゴは11月から5月の間しか栽培することができません。しかし、植物工場での研究が進めば、1年中同じ環境でイチゴの栽培が可能になるので、時期に関係なくおいしいイチゴを提供できるようになります」
-「人と自然をつなぐパートナー」として、環境を意識した事業を、さらに充実させていかれるのですね。
「自然を大切にしながら、みなさんに喜んでいただけるオンリーワンな商品づくりをすることを目指して、社会に貢献していきたいと思っています。そして、『誠実な心、魂を磨き、迅速な行動で地域に貢献する技術と人間性を育てる』ことを目標に会社づくりをしています。お客様も社員も、喜びを感じながら過ごしていける事業を続けていきます」

取材を終えて
環境を守っていくために試行錯誤をしながらさまざまな事業を行う姿勢に感銘を受けました。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)

