【糸島市】復顔像を糸島市公開

弥生時代早期から混血進む

新町支石墓群9号墓から出土した頭蓋骨

 糸島市は、新町支石墓群(同市志摩新町)9号墓から出土した弥生時代早期(2500年以上前)の頭蓋骨を基に、最新の研究成果を取り入れて復元した男性の復顔像を同市の志摩歴史資料館で公開している。

 新町支石墓群では、稲作農耕文化が朝鮮半島から伝わった弥生時代早期から前期の支石墓から、多数の人骨が出土。稲作農耕文化の導入・成立過程や当時の社会状況を探る上で重要な遺跡として、国史跡に指定されている。

 復顔像は九州大と佐賀大の協力で、保存状態のよかった9号墓の頭蓋骨を詳細に計測したデータを使って3Dプリンターによる模型を作成。粘土で肉付けを行い、50歳前後の男性という推定年齢や当時の生活環境を考慮しながら、しわやしみ、ひげ、髪の毛などをリアルに表現した。

新町支石墓群出土の頭蓋骨から復元された顔と、出土場所を指す市文化課職員

 復元の結果、顔が四角く彫りが深い縄文時代の在来系の顔をベースに、頬が張っておらず、目のくぼみが浅い弥生時代の渡来系の特長がみられるといい、市文化課は「従来はもっと在来的な要素が強いと考えられていたが、思ったよりも渡来的な要素が入り、(弥生時代早期の段階から)混血が進んでいたことが最近の研究から分かってきた」と説明している。

糸島新聞社ホームページに地域情報満載)

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