糸島甘夏堂
糸島半島の西端、福の浦漁港の一角に、夏季限定でオープンする「糸島甘夏堂」。今年で7年目を迎え、九州大や九州産業大の学生有志たちが、地元の野辺福ノ浦地区で収穫されたかんきつの果汁を使ったかき氷や100%ジュースを販売し、人気を集めている。

高齢化や農業の担い手不足が進む同地区で、甘夏を有効利用して地域に貢献しようと始まったプロジェクト。九産大地域共創学部の本田正明准教授が学生たちをサポートし、今年は初めて農地の管理や栽培にも関わり、活動の幅を広げた。学生が甘夏を全量手搾りし、かき氷用のシロップやジュースに製品化。7月12日の営業開始から、交代で店を切り盛りしている。
特製「甘夏かき氷」(500円)は、すっきりした甘さのシロップで、暑い夏にぴったりの一品。果皮(ピール)を加え、ほんのりとした苦味がアクセントになっている。食べ進めて氷が溶けても、ジュースのように楽しめるのも魅力だ。甘夏、清見、天草の3種類のジュース(710ミリリットル、1200円)は、いずれも100%果汁のぜいたくな味わい。まろやかな甘みのものや、酸味と甘さのバランスが良いものなど、好みに合わせて選べる。
地域住民も、店の場所や倉庫を提供したり、毎年お店に顔を出したりして、温かく支える。甘夏色のテントの下、学生たちは「この時期だけの味をぜひ楽しんでほしい」と呼びかける。

11日までの土日祝のみ営業で、正午から午後5時まで。営業情報は、インスタグラムで随時発信する。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)