【糸島市】伝えたい俳句 短歌の魅力

2団体紹介

 糸島地域では、愛好者らが集まって俳句会、短歌会を開いている。日本の伝統文化である俳句、短歌の魅力を多くの人に伝えようと活動を続ける2つの会を紹介する。

◆糸島俳句会

 2月25日、糸島市二丈の加茂ゆらりんこ橋。「菜の花、結構咲いてる。うれしいね」「これ、コブシのつぼみだ」。句帳とペンを手に持ち散策しているのは、「糸島俳句会」の会員たちだ。

加茂ゆらりんこ橋を吟行する糸島俳句会の会員たち

 糸島俳句会は、糸島新聞の俳句欄を母体として出発した、100年以上の歴史がある団体。現在は11人が所属し、月に一回、外を散策して俳句の種を見つける「吟行」をし、句会を開いている。みんなで同じ場所へ行き、同じものを見ても、できあがる句は人それぞれという。昨年9月から参加している千野由紀枝さん(74)は「皆さんがどのような句を作るか、いつも楽しみ」と話す。「外の空気を吸って歩くので、健康にも良いんですよ」と、会員たちは笑顔を見せる。

 代表の占部ゆき江さん(82)は「俳句は紙とペンさえあれば、どんな時でも作ることができる。楽しくてやめられませんね」と語る。また「一度句会に入ると、やめる会員はほとんどいない。仲間とのつながりも魅力です」とほほ笑む。

 入会は随時受け付け中。

◆周船寺短歌サークル「時計草」

 「こういう心境、よく分かりますね」「ここは“舞い上がる”にした方が良くない?」。2月10日、短歌会に集まった5人は、率直な意見を述べ合う。時には互いの生活に話題が及び、和気あいあいと会話が弾む。

互いの短歌を鑑賞し合う「時計草」のメンバーたち

 短歌サークル「時計草」は、周船寺公民館で毎月第2月曜日に活動。会員は各々二首を事前に提出し、名前を伏せた状態で短歌を鑑賞し合う。「歌をもとにして、日々の暮らしなど話題が広がるのが楽しいですね」と話す冨澤雪江さん(87)は、毎月の短歌会を楽しみにしているという。短歌を55年つくり続けている山﨑展代さん(81)は「短歌は、自分が生きてきた時々の浮標となる、日誌のようなもの」と語る。

 現在メンバーは10人で、年齢は70から80代と高齢化が進む。「31音のリズムにのせ、普段の暮らしの中で感じたことを表現できる楽しさを、ぜひ若い人にも味わってほしい」と期待する。
問い合わせは、周船寺公民館=092(806)1371。

糸島新聞社ホームページに地域情報満載)

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この記事を書いた人

1917(大正6)年の創刊以来、郷土の皆様とともに歩み続ける地域に密着したニュースを発信しています。

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