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【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》雷山空襲の証言、心に刻み込み
焼夷(しょうい)弾による爆撃で8人が死亡した雷山空襲から19日で80年。本紙の今週号は、雷山空襲の惨禍を正視し、平和の尊さを考える特集を組んだ。小欄では、被災者の証言を後世に伝え残すために作られた空襲の記録集を取り上げる。糸島市雷山地区... -
【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》清流のシンボル ゲンジボタル
糸島の里山の清流でも、ゲンジボタルが淡い光を瞬かせる季節になった。飛び回っているのは雄。雌は葉などに止まり、光の舞を見て、気に入った雄に光で合図を送る。成虫になってから10日ほどの命。ホタルは、このわずかな時間を、子孫を残すためだけに使う... -
【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》「中道」の教えとダイエット
還暦を過ぎ、何かと無理が利かなくなり、それがむしろ幸せにつながっていると思うことがある。生活習慣病の予防で始めたダイエットもその一つ。5カ月で10キロの減量。それでも、肥満度を表す国際的な指標のBMIの適正体重と比べると、2キロも重い。若い頃... -
【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》体内時計整え最高の朝
気持ちよく目覚められる季節になった。時計のアラームに頼らなくても、障子を通して入ってくる外光の明るさで、深い眠りから抜けることができる。早い日の出は、個人的には、生体のリズムにちょうど合っている。若い頃は、空が白み始めると寝床から起き... -
【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》トノサマガエル、遠い記憶の存在に
収穫間近の黄金色の麦畑と、早植えの水稲の田んぼが糸島の田園地帯で壮大なモザイク模様を描いている。周辺の山並みと大空を映し出す水鏡となった田んぼでは、シラサギがじっとたたずみ、水の中をのぞいている。獲物を狙う姿を見ていると、虫取り網で田... -
【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》ハッピー マザーズデー
今年の「母の日」のプレゼントは、母親の好物のお菓子「丸ぼうろ」だった。例年は夏服を贈るのだが、今年は高齢で背中に痛みが出て長期入院しているため、お見舞いの気持ちを込めての贈り物にした。しっとりとしてやわらかく、素朴な味わいの銘菓を口にし... -
【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》望東尼救出、成功の要因
福岡藩の勤王派に対する弾圧事件で幕末、姫島に流された女流歌人、野村望東尼(ぼうとうに)の獄舎が島内に再現された話題を、本紙の先週号で取り上げた。その取材で久しぶりに獄舎跡を訪ねたとき、強風で白波が立つ唐津湾の光景がやけに印象的だった。長... -
【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》アレンタウンの槌音
米国のトランプ大統領が掲げる「米国第一主義」。「自国に製造業と、その雇用を取り戻す」として、目まぐるしい展開をみせる大統領の関税政策が世界を混乱させている。高関税によって自国産業を守り「アメリカを再び豊かに」と、大統領が訴えるニュースに... -
【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》恵みもたらす山の神を参拝
新緑の季節、好天に誘われて二丈岳(標高711メートル)登山をした。糸島市二丈福井の加茂ゆらりんこ橋を起点に、二丈渓谷沿いの登山道を登り、小さな盆地になった真名子の地を経て山頂を目指した。息を切らしながら、一人黙々と木漏れ日の差し込む杉木立を... -
【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》福岡城跡の価値 どう伝え残すか
桜便りに心躍らせ、糸島の名所を巡った後、福岡市の舞鶴公園に足を延ばした。園内にある福岡城跡の天守台に、パイプで組み上げた「幻の天守閣」がお目見えし、6日まで見学できるとのニュースに触れ、桜越しに見上げてみることにした。夜はライトアップ... -
【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》清浄明潔な季節
いよいよ、新年度が始まった。4日は二十四節気の「清明(せいめい)」。江戸時代に出版された「こよみ便覧」はこう解説する。「万物発して清浄明潔(せいじょうめいけつ)なれば 此芽は何の草としれる也」。明るく生き生きとした季節の中、草木が芽吹き... -
【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》AI時代に大事となる智慧
人と会話しているかのような感覚で文章を生成する対話型人工知能「チャットGPT」の進化などにより、仕事や暮らしにさまざまに関わるようになってきた人工知能(AI)。生産性向上などが期待できる一方、あまりにも速い開発ぶりに、どんな影響が出てく... -
【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》無駄を楽しんでみると…
春の日長、草取りのシーズンが巡ってきた。いつもなら、休日の大切な時間がどんどん費やされてしまい、恨めしく思うのだが、今年はその煩わしさがどこかに行き去った。書店でたまたま手にした本との出合いがそうさせてくれた。その本は「今日、誰のため... -
【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》古代の精神受け継ぐ相撲
映画「大魔神」に登場する武神像のモデルになった「挂甲(けいこう)の武人」をはじめ、バラエティーに富んだ埴輪(はにわ)が並ぶ九州国立博物館で開催中の特別展「はにわ」。古代の王の墓である古墳の頂上や周りに立て並べられていた往時の様子を想像... -
【糸島市】《糸島新聞連載コラム まち角》糸島の文化をけん引したレジェンドたち
昭和の時代、糸島の文化を力強くけん引していったレジェンドたちのそろい踏みを感じさせるような紙面を見つけ、思わず息をのんだ。1960(昭和35)年の糸島新聞新年号。1面には、生誕130年の企画展が伊都国歴史博物館で開かれている松永冠山の「雪の雷山...