【糸島市】【声の野鳥だより】6

寒冷地から飛来し植物食べ/マガモ

撮影:野鳥録音家 田中良介

 カモ目カモ科で、体長は59センチ。カモといえば、誰もがその姿を想像するのが本種でしょう。
 なによりの特徴は、太陽光線が当たると、オスの頭部が美しい緑色に輝きます。俗にアオクビとも。首周りに白い線があり、胸は深いワイン色で、体の大部分は灰白色。尾先は黒い。くちばしは黄色、足はだいだい色です。
 オスの鳴き声は「グェーグェー」と聞こえますが、簡単に言えば、アヒルの声とよく似ています。

 カモ類の大部分の種類は、秋に遠くシベリアやアリューシャン列島から冬鳥として秋に日本に渡ってきます。カモ類は水の中にいることが多いので魚を食べていると思われがちですが、実はカモ類は植物質のものを主な餌としています。イネ科の植物やその実、いろいろな秋の野草とその種子などを食べています。
 意外なものではオシドリの好物であるドングリも食べます。まれには水生昆虫やカニなどの甲殻類、シジミのような貝類も食べます。時にはドジョウなども餌としますが、原則的には植物質のものを採っています。
 本来、夏の間の生息地は繁殖地であるシベリアなどのような寒冷地ですが、一部はわが国の本州中部以北と北海道で繁殖しています。

マガモの鳴き声

(野鳥録音家・田中良介)

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