日高榮治さん 放置竹林を有効活用
竹の幹部分である稈(かん)やタケノコの皮から作る「竹茶」の普及に向け、糸島コミュニティ事業研究会の日高榮治さんがクラウドファンディングに挑戦している。旺盛な繁殖力から「厄介者」ともされる竹を無駄なく活用し、放置竹林の整備につなげようという取り組み。集まった支援金は、竹茶の成分分析や安全性試験、竹茶づくりの普及セミナー開催費用などに充てる予定としている。

竹茶は「コーン茶にも似た、爽やかで飲みやすいノンカフェインのお茶」。竹は古くから漢方生薬として利用され、竹の葉茶もすでに流通している一方で、竹の種類や部位ごとの成分の違い、安全性などについては十分に知られていないという。日高さんは「科学的な裏付けを整え、誰もが安心して竹茶づくりに取り組めるようにしたい」と話し、試験結果はすべて公開する予定だ。
「おいしく食べて竹林整備」をキャッチフレーズに活動する日高さんは、これまで竹パウダーを使ったぬか床や、幼竹を活用した国産メンマなどを開発してきた。今回新たに着目したのが、これまで多くが廃棄されてきたタケノコの皮や成長した稈部分。メンマ製造では、竹の重量の半分近くが不要となるため、お茶として活用できれば新たな収益源になると期待する。
放置竹林は、農地への侵入や野生鳥獣のすみかになるなど、各地で社会問題化している。日高さんは「竹や竹山に価値を生み出さなければ、ボランティアだけでは続かない」と強調。「お茶の木のように農薬や手間をかけて栽培する必要がなく、竹は切れば切るほど喜ばれる存在。自家用でも商品開発でも、興味を持った人と一緒に広げていきたい。作る人、飲む人、広める人、みんなで広げていきたい」と呼びかける。

日高さんは「令和茶」のブランド名で竹茶の製造販売も進めており、糸島産シナモンや赤米をブレンドした商品を伊都菜彩などで販売している。
「緑茶、紅茶に続く第三のお茶にしたい」-。放置竹林という地域課題を「おいしく解決する」新たな挑戦に、支援だけではなく仲間も募っている。
クラウドファンディングは6月30日まで。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)
