エダマメとダイズ栽培
現在、会社の試験農場では、連載でもご紹介いたしましたが、ネギやキク、サトイモなどの生育比較試験を行っています。今後、農場では重要な試験品目である、エダマメとダイズを栽培する予定です。
私もエダマメは大好きな品目ですが、皆さんは知ってますか? エダマメは、ダイズが完熟する前の未熟な状態で収穫されたもので、栄養学・食品分類上では「緑黄色野菜」に分類されています。豆類と野菜の両方の栄養的特徴を持っており、タンパク質、ビタミン、食物繊維、鉄分、葉酸が豊富で、特にカリウムは野菜の中でトップクラスの夏野菜の一つなんです。
エダマメは、鮮やかな緑色のさやに白い産毛がはえてる「白毛」。さやに生えている産毛と薄皮が茶色いのが特徴なのが「茶豆」。さやの中で黒くなる前に収穫し、豆は大粒で、薄皮がうっすらと黒みをおびているのが特徴なのが「黒豆」。近年、甘味と風味が強い、黒豆系の人気が高まっています。
一方、ダイズも北海道を中心に東北地方などで盛んに栽培されています。九州では、佐賀県に次いで福岡県で多く栽培されています。私のテーマは、生育試験をし、収穫されたダイズを使っての自家製納豆作りの挑戦です。おいしいエダマメと健康発酵食品の代表格納豆を作るためのダイズ。今から栽培準備に入ります。
まず、種まき時期。福岡県での大豆の播種適期は6月下旬~7月20日頃(特に7月10~15日頃)となっており、今から土作りの準備に入ります。ただし、ダイズの種まき時期は、梅雨時期と重なり、まいた豆が湿害に合わないことが最も重要といえ、作業がしやすい天気の良い日に出合うかかが鍵となります。
ダイズ、エダマメは排水が最も重要ですので、土作りの時、余剰な土壌水分が自然と最終排水口へ流れ出ていくような緩やかな傾斜を準備することが難しいところです。
次に土壌改良と肥料。堆肥は地力向上のため重要なので6キロ。弱酸性土壌にするため、石灰は、かき殻石灰を600グラム。元肥はマメ科特有のチッソ成分を固定してくれる「根粒菌」の働きを活性させるため、チッソ成分を抑え、配合肥料70グラムを各1坪当たり施肥し、よく耕起いたします。
世界のダイズ収量はどのくらいでしょうか? 例えば、アメリカでは1坪当たり1~1.5キロ収穫できますが、福岡や糸島では、アメリカの半分の500グラム前後が精一杯。土壌の質や、天候や降水量など一概には比較できないのですが、どうせ栽培するなら、たくさん収量が上がった方が、生産者の所得向上へつながります。

今回のダイズ栽培の目的は、どのような手段を行うと収量増につながるのか。いろんな手立てが考えられますが、梅雨時期か梅雨明けの猛暑の中の種まきになるので、時間がかかり、手間暇がかかる難しい作業は不向きです。できるだけ簡素な作業と低コストで栽培管理ができるのが生産者にとってはベスト。なるべく生産者目線で、研究できればと思っています。


いろんなところでダイズのお話を聞きますが、消費者が望むダイズと言えば、国産、さらに地元産であることが期待されます。豆腐、豆乳、納豆、きな粉、煮豆と健康管理にも欠かせないダイズ。今回、失敗するかもしれんませんが、皆様に貢献できる、栽培技術を見いだせればと試験農場での栽培に取り組みます。
(シンジェンタジャパン・アグロエコシステムテクニカルマネジャー 古藤俊二)
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