糸島の日高和宏さん、愛さん夫婦
父「いいことも、大変さも3倍」…すくすく育って
約1万人に1人、確率にすると約0.01~0.02%といわれる三つ子が、糸島市の日髙和宏さん、愛さん夫婦のもとに誕生した。長女の咲那ちゃん(2)は一度に3人の妹と弟のお姉さんに。少子化が進む中、家族に訪れた奇跡のような出来事が、周囲を温かな笑顔で包んでいる。

出産は6月上旬。三つ子の誕生までの道のりは、始まりから不思議な出来事の連続だった。妊娠が分かる前、咲那ちゃんが突然「ママ、お腹に赤ちゃんいるよ」とにっこり。その言葉通り、ほどなくして妊娠が判明した。
最初の診断は双子。多胎妊娠のため紹介された九州医療センターで診察を受けていると、医師が「ん?…」と言葉を詰まらせた。しばらく沈黙した後「2人の後ろにもう1人隠れていますよ」。まさかの三つ子だった。
「頭が真っ白になりました」。双子でも不安を抱えていた愛さんは、診察を終えて和宏さんと顔を見合わせた瞬間、涙が止まらなかった。しかし、夫は笑顔で「すごいね。やるしかないね」と一言。「その言葉に心から救われました」。
妊娠生活も想像以上だった。最終的な腹囲は約120センチ、お腹の重さは約10キロ。肺が圧迫されて横になって眠ることもできず、最後は椅子にもたれるように座って眠る毎日が続いた。
多胎妊娠の安全管理のため、ぎりぎり34週までお腹の中で育てて帝王切開で出産。1番に出てきた結乃(ゆの)ちゃん、次に結茉(ゆま)ちゃん、末っ子は結心(ゆうしん)くん。3人とも体重は2,000グラム前後あり呼吸も安定。愛さんは「持ち前の丈夫さで最初から最後まで安産でした」と笑顔で振り返る。NICU(新生児集中治療室)でも順調に成長し、3人とも1カ月足らずで退院した。

現在は、市内にある愛さんの実家の協力を得ながら育児に奮闘する毎日。三つ並んだベビー布団、12本をローテーションする哺乳瓶、肌着もおむつもすべて3倍。「使える機械や便利グッズはどんどん活用して乗り切りたい」。
和宏さんは「いいことも大変なことも何でも3倍。我慢させることもあると思いますが、三つ子同士、そしてきょうだいで助け合いながら、幸せな人生を歩んでほしい」と願う。愛さんも「3人とも大きな病気もなく、本当にほっとしています。けがや事故なく元気に育ち、大人になっても何でも相談できる仲がいいきょうだいになってくれたらうれしい。4人ともパパのようにやさしく育ってほしいですね」と子どもたちへ優しいまなざしを向けた。
(糸島新聞社ホームページに地域情報満載)
